6005073 限定クエスト ファンキル学園(学園編)(ファントムオブスクール) ファンキル学園12月ストーリークエスト ストーリークエスト「真冬のアングレカム」 7 - 第7話「真冬のアングレカム」 12月学園ストーリークエスト7 7話「真冬のアングレカム」戦闘後
【マスター】 もう…十分反省したと思うんだ 次のことを…考えようよ
【シタ】
次…といっても…
もう、ここは…
【ミストルティン】
あ、あの…
【ミストルティン】
お二人は…
仲直り…されたのですか？
シタとミトゥムは きょとんとしてお互いの顔を 見つめ合う
ミストルティンは 恥ずかしそうに シタとミトゥムの手を掴む
そして…あの花 アングレカムの前に 引っ張っていった
【シタ】
…ミトゥムちゃん
最近この花のお世話
サボってませんか？
【ミトゥム】
サボってないよ！
この前したし！
【シタ】
毎日するって約束だったでしょう？
【ミトゥム】
も、もう時効だろそれ！
先生はもう変わったんだし！
【ミストルティン】
…ははっ
もう仲直りはすみました？
【シタ】
…………
【ミトゥム】
…………
【ミトゥム】
…ミトゥムは
悔しかったんだ…
悲しかったんだ…
【ミトゥム】
絶対負けるはずないって
思ってた…姉ちゃんが
選挙で負けたのも…
【ミトゥム】
絶対姉ちゃんに
入れるからって約束してくれた…
【ミトゥム】
運動部のやつらが…
嘘ついてたかもしれないのも…
【マスター】 運動部の友達に裏切られた… そのやるせなさが… あの攻撃性だったのか…
【シタ】
さっきヴァジュラも言っていましたが
私は、その子達は
約束を守ってくれたと思いますよ
【シタ】
それなのに勝てなくて…
不甲斐ないったらないですね
【ミトゥム】
姉ちゃんは…悪くないよ！
【シタ】
いいえ、私は謝りたいです
応援してくれてありがとう
勝てなくてごめんなさい、と
【シタ】
…あの日から
口をきいていないんでしょう？
【シタ】
私の代わりに…
その子達に伝えてくれませんか？
【ミトゥム】
わかった…
【ミトゥム】
ミトゥムも…謝らないと…
疑って、ごめん、って…
【シタ】
そう！
きちんと謝れるミトゥムちゃんは
私の自慢の妹です！
【シタ】
…私は
…ここを守ることで必死でした
【シタ】
なりふり構わず
ミストルティンを巻き込んで
【シタ】
その結果が…これです
【シタ】
植物達はおうちを
なくすことになり…
【シタ】
ミストルティンのような…
ここを好きでいてくれた人達の
憩いの場所がなくなり…
【シタ】
先輩方から
代々受け継がれてきた想いも…
途絶えさせることになってしまった…
【シタ】
ここは…
私達だけの場所では
なかったのに…
それまで黙っていたミストルティンが 突然、口を開いた
【ミストルティン】
たしかに、植物が困ります…
私も寂しいし、悲しいです…
ここが好きな人はみんなそうです
【ミストルティン】
シタさんのこだわる、
温室の歴史、先輩方の想いの
重要さも理解します
【ミストルティン】
温室はみんなの場所
…それもきっと大事です…でも
【ミストルティン】
本当に、
それが温室を守りたい理由ですか？
【シタ】
…え
【ミストルティン】
ミトゥムさんは…
どうして温室を守りたかったの？
【ミトゥム】
そ、それは！
【ミトゥム】
ここがなくなったら
姉ちゃんが…悲しむから…
【シタ】
じゃあ…
あなたは、悲しくないの？
【ミトゥム】
それは！
それ、は…
【ミトゥム】
…あの時はちょっと
カッなっちまったけど、
【ミトゥム】
やっぱりミトゥムは
姉ちゃんが大好きだし
【ミトゥム】
そのことを改めて
思い出させてくれたのが
ここだったんだ
【ミトゥム】
ここにきて
あのアングレカムを見れば
姉ちゃんとの絆が再確認できる
【ミトゥム】
だからミトゥムは
ここが好きなんだ
【シタ】
ミトゥムちゃん…！
【ミストルティン】
…お二人は、アングレカムの花言葉
知っていますか？
【シタ】
アングレカムの、花言葉…？
ミストルティンは 静かに大きく息を吸い込んで ゆっくりと言葉を紡いだ
【ミストルティン】
「いつまでもあなたと一緒に」
【ミストルティン】
二人に
この花のお世話をさせた先生は
知っていたんですかね…
【ミトゥム】
よっしゃー！
ワクワクしてきたぜ！
【シタ】
運動部にもスカウトされる…
やはりミトゥムちゃんは
最っ高に可愛いってことですね！
【シタ】
でも、ちゃんと園芸部も
手伝ってくださいね？
【ミトゥム】
わかってる！
心配すんなよー！
【ミトゥム】
んじゃ！
さっそく運動部見学してくる！
【シタ】
あら…
お姉ちゃんを置いて
行ってしまうの？
【ミトゥム】
なんだよーさみしいのか？
【ミトゥム】
これからは…ずっと一緒だろ！！
【ミストルティン】
私、やっと気づいたんです
どうしてもこの温室を
守りたかった理由が
【ミストルティン】
城学に進学する前から
ここでずっと見てきた花が
あるんです
【ミストルティン】
…大好きでした
どんな花より輝く
まぶしい花、それは…
【ミストルティン】
ここでしか会えない
あなた達の笑顔です
【ミストルティン】
私は…
それを守りたかった
【ミストルティン】
二人が…
温室を守りたい
本当の理由はなんですか？
【ミストルティン】
…ここは
二人にとって大切な場所
私は、そう思うんです
【ミストルティン】
それが…なによりも…
一番…大事な気がしています
シタとミトゥムは しばらく見つめ合っていた
その間で アングレカムが ささやくように咲いていた
【ミトゥム】
守ろう…
【ミトゥム】
ミトゥム達の温室を守ろうよ
姉ちゃん！
【シタ】
ミトゥムちゃん…
【ミトゥム】
いいんだよ、たまには叫ぼうよ！
ヤダ、なくなったらヤダって！
【シタ】
私は…
【シタ】
私は…！
この温室をなくしたくない…！！
シタの声が温室に響く 今度は悲しい泣き声ではなく… とても前向きな心の叫びが
【ミトゥム】
そうだ…守るんだ！
イナンナシスターズだったら…
【ミトゥム】
いや…
【ミトゥム】
三人で…！
【ミストルティン】
…え？
【ミトゥム】
今さら水くさいだろ！
しゃべったのは最近だけど…
【ミトゥム】
ミトゥム達は
心の温室仲間だろ！！
【ミストルティン】
まぶしすぎた
一緒にはいられないと思った
私には近づけないって
【ミストルティン】
まぶしいくらいにきれいな花は
たまに見るくらいがいい
【ミストルティン】
一緒にいたらつらいと思った
憧れているのに
本当は仲良くしたいのに
【ミストルティン】
臆病な自分を見つめるのが
怖かった
【ミストルティン】
私は…
【シタ】
ミストルティン？
【シタ】
私…
あなたに話しかけて
本当によかったと思っています
【シタ】
植物を…温室を…
【シタ】
私達を好きでいてくれて
本当にありがとう
【シタ】
私達も…
あなたが大好きです
【シタ】
だから…
【シタ】
私達が出会ったこの温室を
一緒に守りましょう！
【ミストルティン】
…！！！
【ミストルティン】
ありがとう…ございます…
もちろん…最後まで…
協力します！！
【マスター】 …僕も 協力していいかな？
マスター達は共に誓った 絶対に、温室を守ると
【ミトゥム】
ヴァジュラ！
会長は！
いるか！！
【ヴァジュラ】
うわっ！！
【ヴァジュラ】
待て待て！
穏便に行こう…な？
【ヴァジュラ】
あたしに怒りをぶつけてもだな？
温室の決定は覆らないわけで…
【シタ】
ごきげんよう、ヴァジュラ
【ヴァジュラ】
ひぃ！
出た！！
【ヴァジュラ】
気持ちはわかる、わかるんだよ！
だがここは聖女シタ！
なんとかぐっと堪えて…
ミトゥムは ものすごい質量のなにかを 机の上に叩きつける…！
【ヴァジュラ】
ちょ！まーーー！
暴力反対ーーー！！
【ミトゥム】
さっきからなに言ってんだよ会長
ほら、見てくれよ！！
【マスター】 カンパ、みんなで集めたんです
【シタ】
これが名簿…
学校へのアピールですね
【ミトゥム】
そしてこれが集まった額だ！
どうだ、これで温室ふっかーーー！
【ヴァジュラ】
足りないな…
【ミトゥム】
つーーー…
うえぇぇぇ！？
今なんて！？
【ヴァジュラ】
いや…努力は
ものすごく評価したんだけど
これじゃ足りないんだよ…
【ヴァジュラ】
この額を修繕費に
当てることはもちろん可能だ
【ヴァジュラ】
だけど今年度の予算は
もう動かせないから
足りない分の補填ができないんだよ…
【マスター】 そんな… なんとかならないんですか！？
【ヴァジュラ】
こればっかりはなんとも…
【ミトゥム】
そんなぁぁぁ…
【ミトゥム】
…毎日、朝と夕方校門に立って
頑張ったのに…
【ミトゥム】
う、疑っちまってた奴らにも
一人ひとり土下座して回って…！
応援してもらったのに！
【シタ】
私は…ミストルティンと作った
パンフレットを一人ひとり
手配りしながら…
【シタ】
全校生徒の6割には…
お願いできたと思ったのですが…
【ヴァジュラ】
…話は生徒会にも届いてたよ
職員会議でも議題に
上がったって聞いてる
【ヴァジュラ】
…ただ、ない袖は振れないってのが
学校の結論でさ…
【ヴァジュラ】
…あれ、でもお前ら
もう一人、いたよな？
【ヴァジュラ】
城学とか聖ユグの校門前で
頑張ってる子をよく見かけたんだけど
【シタ】
…え？
【ミトゥム】
それって…
【ミストルティン】
あの…失礼します…
生徒会室の入り口から か細い声が聞こえた
【マスター】 ミストルティン… それ、もしかして！
【ミストルティン】
他校からのカンパです…
【ミストルティン】
頑張ったんですが…
うまく話せないから…
あまり集められなくて…
【ミストルティン】
それでも…少しでも…
たしになればと…
持ってきました…
【ミトゥム】
すげぇ…すげぇよ！！
これを合わせたら！！
な、会長！だろ！？
視線がヴァジュラに集中する…！
【ヴァジュラ】
ええと…
足りない
が…
【ミトゥム】
うえぇぇぇぇぇえ！！！
【ヴァジュラ】
でかい声出すな！！
最後まで話を聞けって！！
【ヴァジュラ】
コホン…
【ヴァジュラ】
おや？こんなところに…
名簿とカンパがある…
これを合わせると、あ、足りる
【シタ】
え…
【ミトゥム】
へ…？
全員の目が、点になる
【ヴァジュラ】
あーーーっと、だな！？
【ヴァジュラ】
ガラスを割ったのは運動部だしな？
だからあたしらでカンパしてって
思ってたんだよ、実は…
【ヴァジュラ】
でもいかんせん、学生には
額面がデカくてね…
この通り、足りなかったんだよ…
【ヴァジュラ】
で、まぁ…
足りないもんは足りないから
どうしようかと思ってたんだ…
【ミトゥム】
かいっちょーーーー！！！
【ヴァジュラ】
うわっ！
抱きつくなって！！
【シタ】
ヴァジュラ…！！！
【ヴァジュラ】
わ、なになに！？
シタまで！？
【ヴァジュラ】
ん…聖女の…抱擁…
あ、これ悪くないかも…
かくして 温室の修繕費は無事集まった…！
【シタ】
ミトゥムちゃん？
甘いお菓子とスナックは
半分ずつと言いましたね？
【シタ】
またしょっぱいスナックばかり買って
あとで口の周りがかゆかゆになっても
知りませんからね？
【ミトゥム】
いいだろー！
温室再開祝いなんだからー！
【ミトゥム】
あ、ミストルティン！
ミトゥムはジュースな！
お茶なんて飲まないぞ！
【シタ】
じゃあ私はお茶をいただきましょう
【ミストルティン】
はい…どうぞ
マスターは？
【マスター】 ああ、お茶でいいよ ところで…ひとつコップ多くない？
【ミストルティン】
ええ…もう一人来ますから…
【シタ】
もう一人？
【ミトゥム】
ヴァジュラ会長かー？
【？？？】 はーいよいこの諸君！ 仲良くしてるかしら！！
【シタ】
デュリン先生…！！
【マスター】 あぁ、理事長… へ…？ デュリン…”先生”！？
【デュリン】
久しぶりね～
ちゃんとお花の世話、してる？
【シタ】
それがミトゥムちゃん
最近はさっぱり…
【ミトゥム】
してるーーー！
してるしてる！
今朝やったし！！
【マスター】 え…もしかして… 二人にアングレカムの 世話をさせたのって…
【ミストルティン】
ええ…理事長です
【デュリン】
ん～、産休に入った先生の代わりにね
ほんの一瞬だけ教えてたのよ、当時
【デュリン】
その時、そのまま園芸部の顧問も
代わりにやってたのよね～！！
【デュリン】
そしたら、ちょうど２人が
ケンカしてるんだもの！
【デュリン】
目の前でギスギスされたら
居づらい上に面倒だからねー
ちょちょいと手を打ったわけ！
【マスター】 ははは… 理事長らしいや…
【ミトゥム】
はーやーくー！
かんぱいー！！
【ミストルティン】
あの…理事長…
その格好は…？
【マスター】 しっ！ ツッコんだら負けだよ…！
【デュリン】
それじゃ…
かんぱーーー…
【ミトゥム】
あっ！！！！
なにかに気づいたように ミトゥムが走り出した
【ミトゥム】
見ろよ、ほら！
雪！！
【シタ】
まぁ…
本当…！！
【デュリン】
ふふふ…
ここまで見越してこの衣装に
身を包んだ私なのであった！
【マスター】 みんな雪に夢中で聞いてないですよ
【ミストルティン】
修繕が間に合ってよかった…
今晩は冷えますからね…
【シタ】
ええ…
でも、もう大丈夫です
【シタ】
温室もこの通り元通りになった…
そして…
【シタ】
心強い、仲間も見つかった…！
シタは 優しくミストルティンの手を掴んだ
【シタ】
学校が違って…
同じ部員としては
活動できませんが…
【シタ】
これからも、この温室に
通ってくれたら…
【デュリン】
なっちゃえばいいんじゃない？
ラグ女の園芸部に
【マスター】 え？
【シタ】
…え？
【ミストルティン】
…！？
【デュリン】
ほら、マスターみたいに
三高をつなぐ架け橋的な活動も
目立ってきたしね
【デュリン】
これを機に、そういう垣根を
取っ払っちゃうのもありかなーって
【マスター】 理事長…！
【デュリン】
どう？
見直した！？
さすが私でしょ！！
【マスター】 そのセリフがなかったら 最高だったよ
【シタ】
では…
改めて、ミストルティン…
【シタ】
ラグ女園芸部の出張部員に
なってくれませんか？
【ミストルティン】
…はい…私でよければ…！
【マスター】 そういえば理事長… アングレカムの花言葉… 知ってたんですか？
【デュリン】
さあ、どうだったかしらね！
to be continued…
ポイントクエスト解放！
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