6010032 限定クエスト ファンキル学園(学園編)(ファントムオブスクール) ファンキル学園5月ストーリークエスト ストーリークエスト「エンドレス・エデン」 3 - 第3話「終わらない楽園世界」 第3話「終わらない楽園世界」 学園5月 第3話-2
【リットゥ】
…はぁ…
マスターの言うとおりか
たまの仕事ぐらい、きちんとやろう…
【マスター】 それがいいよ いつものリットゥみたいに 厳しく…風紀…を…？あれ？
【リットゥ】
…マスター、なに言ってるんだ？
風紀委員の仕事など
厳しくする必要がないだろう
【リットゥ】
なにも異常は起こらない
…なら、取り締まりも
適当でいいということだ
【マスター】 そういう…ものだったっけ？ １人１人ちゃんとチェックするなんて 手間はかけてられないだろうけど…
【マスター】 …あれ？ 手間かけてられないって… …そうだったっけ…？
【パラシュ】
さて、日誌の仕事だな…
『本日、聖ユグドラシル姫学院に
発生した異常は０件』…
【リットゥ】
はぁ…このためだけに
委員室に来るのも手間だな…
【リットゥ】
もう、まとめて書いてしまって
いいんじゃないか…？
【パラシュ】
…いや…
これだけは、やらないとね…
他の仕事がなくなっても…
―木曜日
【マスター】 …ねぇ、パラシュ たまには、見回りに行かない？ 僕も一緒に行くからさ
【パラシュ】
はぁ…
異常なんてなにもないんだから
不要なんじゃないかい…？
【パラシュ】
…そんなことより
なんか退屈だし、眠いし
少し話でもしてくれないか？
【マスター】 …そういえばパラシュの今の服装、 少し乱れてるよね？ 風紀的に問題、なかったっけ？
【パラシュ】
…ないよ
風紀委員のボクが問題なんか
起こすはずもないしね…
【パラシュ】
スカートの丈は正常…
リボンも正常…
ブラウスのボタンも留めてある…
【マスター】 （…スカートの丈はともかく リボンはもっときっちり留めないと いけなかったような…）
【マスター】 （…でも、パラシュが問題ないって 言うとそんな気もしてきたな…）
【マスター】 …そうだね やっぱりそれでいいような気がするよ
【パラシュ】
まぁ、理想の学校だからね…
問題も異常も、あるはずがないんだ…
ふわぁ…
【パラシュ】
なにか問題があるとしたら…
そうだな、問題がなさすぎて
日誌に書くことがないこと、かな…
【マスター】 風紀委員会の日誌かぁ… 確かになにもないのに 書かなきゃいけないのは大変だね
【パラシュ】
毎日が平和なのが一番さ
【パラシュ】
…ただ、ボク達が
風紀委員をしている意味は
わからなくなってきたけどね
【パラシュ】
…そもそも、ボクはどうして
風紀委員になったんだっけ…？
パラシュとリットゥは いつものように委員会室に集い いつものように日誌を書いた
『本日も、聖ユグドラシル姫学院に 発生した異常は０件』と…
―金曜日
リットゥが保健室に行ったと聞いた マスターは、怪我でもしたのかと 心配して様子を見に行った
【マスター】 リットゥ、いる？ …うわっ！？
【リットゥ】
ああ、いるよ…？
…マスター、どうかしたか？
【マスター】 いや、服が…
【リットゥ】
…普通に着ているが
どこかおかしいとこでもあるのか？
【マスター】 ボタン、上まで留めて！ はだけてるから！！
【リットゥ】
あ～、わかったわかった
【マスター】 （リットゥって こんなだらしない子じゃ なかったような…？）
そこでふと、マスターは昨日 パラシュと話した服装規定のことを 思い出す
【マスター】 …ねぇ、リットゥ 今のリットゥの様子って 風紀違反じゃない？
【リットゥ】
…私は調子が悪いんだから
楽な服装でもおかしくはない
ということは、問題にはならない
【マスター】 確かに… …そんなに調子が悪いの？
【リットゥ】
どうだろう…ふわぁ…
なにをする気にもなれないし…
【マスター】 それって…ただの五月病じゃない？
【リットゥ】
五月病…
確かに、今の私は
そうなのかもしれない…
【マスター】 …言っておくけど 五月病は病気じゃないよ…？ 気持ちの問題だからね
【リットゥ】
わかっているよ…ふわぁ…
【デュリン】
…それで「黒い霧」は
聖ユグのパラシュとリットゥから
出てるってことでいいの？
【マスター】 出所は違う気がします ただ、特に悪影響を受けているのは その２人だと思います
【デュリン】
今回の「黒い霧」って薄いんだけど
とにかく遠くまで
広がっちゃってるのよね
【デュリン】
それぐらい規模の大きな事件の
はずなのに、これといった異常が
見つからないって、おかしくない！？
【マスター】 理事長の言うとおりだと思います でも、どこがおかしいのかは さっぱり…
【マスター】 聖ユグなんて むしろ異常がなさすぎる ぐらいですから
【デュリン】
とすると、手がかりは
パラシュとリットゥだけど…
内申書のデータ、どこだっけ…
【デュリン】
マスターから見て、なんかない？
２人のおかしいとこ…
いきなり叫びだすとか！
【マスター】 そういうのはまったくないです …２人とも五月病にかかってるのか ずっと気だるそうってぐらいです
【マスター】 でも、せっかく風紀委員なのに 仕事なんてなにもないみたいですから ああなるのも仕方ないっていうか…
すると、マスターの話を聞きながら 内申書のデータを見ていた デュリンの手が止まる
【デュリン】
…ねぇ、データだと
パラシュもリットゥも、委員会活動に
熱心に取り組んでるってあるんだけど
【マスター】 ということは、少し前までは そうだったってことですよね 最近、変わるきっかけがあった…と
【マスター】 先週はどうでしたっけ …あれ、先週？
【デュリン】
…おかしいわね
それこそ先週の２人って
普通に元気だった気がするわ
【デュリン】
校門で持ち物検査してたんだけど
学院内にチョコを持ち込むなとか
理事長の私にまで…
【デュリン】
…っていうか
聖ユグ、おかしいでしょ！
みんなあんなにだらけちゃって！
【デュリン】
風紀的に異常がないって
いつからの話？
【マスター】 先週は…タスラムが無理やり ランチを食べに行ったとかで 事件があったはずです
【マスター】 …なのに、ずっと異常がないって 明らかにおかしいですね…
【デュリン】
どうやら、事件が見えてきたわね！
じゃ、週明け月曜からは
そのラインで調べていきましょ！
しかし、デュリン達の調査は そこから先に進むことはなかった なぜならば…
【パラシュ】
はぁ…
じゃ、今週も最後だね
【リットゥ】
うん、そうだね…
【パラシュ】
『本日も、聖ユグドラシル姫学院に
発生した異常は０件
来週も、そうあることを願う』
日誌より「黒い霧」があふれ 世界中へと広がってゆく…
ＭＡＩが仕掛けた『永遠』を 二人が続ける限り 終わりが来ることはないのだ…
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