60191203 フライシュッツ 『MAIちゃんキュア』
【異族】 グギャギャギャギャ!
とっさのことに反応できない キラープリンセス達に 異族が襲いかかる
あぶない!
マスターが そう叫ぼうとしたその時、 コツンと異族に石が当たる
【MAI】 MAIはここです! 相手になります!!
【MAI】 みんなを… 大切な仲間を…
【MAI】 絶対に 傷つけたくないんだからぁっ!
MAIの心からの叫びが 辺りに響く
それは彼女が新たなスキル 『MAIちゃんキュア』 を取得した瞬間でもあった
新たなスキルで 強化されたMAIによって 異族達は撤退していった
すると、マスター達の後ろから、 疑いの眼差しを向けていた キラープリンセス達が現れた
【MAI】 み、みなさん!
【MAI】 良かった… 皆さんが無事で…
すると、1人の キラープリンセスがMAIに近づき、
今まで疑っていたことを MAIに謝罪した
【MAI】 いえ…、良いんです! これで皆さんと 仲良くなれたのなら!
隊と打ち解けたMAIは 先ほどまでとは違う 泣きそうな笑顔を浮かべていた
そしてその夜―
隊の皆を代表し、 マスターは昼間のお礼をしようと MAIの部屋の前まで来ていた
中に入ろうとノックをしてみるも 反応がない
少し心配になって部屋に入るマスター
暗くてよく見えないが、 MAIは窓際に座っていた
うたた寝をしているのかと思いきや、 MAIは誰かと話しているようで 気づいていないようだ
【MAI】 はい、大丈夫です あいつら、まったくMAIが スパイだって気づいてません
【MAI】 すっかりMAIのことを 信じきっています
【MAI】 アルテミスの 敵の行動を見定め方、
【MAI】 マサムネの相手に対しての 攻撃の仕方、
【MAI】 ティルフィングの弱点…
【MAI】 全部洗いざらい 話してくれました
【MAI】 ふふふ、見ててください ティルフィングなんてやっつけて MAIがヒロインに…
ガタッ
棚に足を引っ掛けて マスターが音をたてた
【MAI】 誰!?
【MAI】 って、うわぁ!! マスター! な、なにも聞いてませんよね…?
なにやら慌てているMAIに キョトンとするマスター
【MAI】 な、なら良いんです! 全然、気にしないでください! まったく!
でも、誰かと話してた…?
【MAI】 あぁ、えぇっと、 それはですね…
【MAI】 れ、練習です! 人と話す練習です!
【MAI】 って、そんなこと どうでも良いじゃないですか!
【MAI】 なんの用ですか!?
昼間のお礼をしようと…
【MAI】 昼間!? あ、あぁ、気にしないでください!
【MAI】 って、乙女の部屋にノックもせずに 入らないでください!
ちゃんとしたけど、 返事がなかったから心配で…
【MAI】 返事がないならなおさらです! お、おやすみなさい!
その言葉の勢いのまま、 部屋を追い出されたマスターだった
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