Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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60301213 ツヴァイ 『嵐牙』グラスホッパー

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603011.png 【ツヴァイ】 ふう、おしまい

マスターがツヴァイに 助けてくれたことのお礼を 言う

603011.png 【ツヴァイ】 ただの気まぐれ あなたも『闘う』のなら、 少し信用できるかも、だから

その顔から、少しだけ警戒心が 抜けていたのをマスターは見て取った

気まぐれで助けてくれるなんて、 まるで猫みたいだね、と マスターは言う

603011.png 【ツヴァイ】 気まぐれにね、にゃーん

ツヴァイの顔がほころんでいる 初めて見せるその笑顔に 思わずマスターの表情も緩む

603011.png 【ツヴァイ】 かんちがいしないで …ぜんぶ信用したわけじゃない …でも…

603011.png 【ツヴァイ】 あなたが『闘い続ける』なら ちょっと信用してあげてもいいよ

ツヴァイの方から、 おずおずと小さな手を差し出してくる

その手を取り、ぎゅっと握りしめる すると、先ほどよりもほころんだ ツヴァイの顔がマスターの目に映った

603011.png 【ツヴァイ】 ひとまず、よろしくね

ふと、マスターが空を見上げると 抜けるような青空が広がっている

603011.png 【ツヴァイ】 ああ…青空… こっちの世界で、初めて 見たような気がするな

ツヴァイは目を細め、じっと 青空を見つめている そしてぽつりと呟いた

603011.png 【ツヴァイ】 …ありがとうね

それがなにに対してなのか マスターにはわからなかった

マスターも、どういたしまして、と ぽつりと呟く

603011.png 【ツヴァイ】 …………

それが届いたのかどうかわからないが ツヴァイは笑顔を青空に向け 満足そうにこう言った

603011.png 【ツヴァイ】 青空…きれいだね

その言葉の響きに、 この世界で生きていく決意が 含まれていたような気がした

相変わらず掴み所はないが、 きっとこれからツヴァイと うまくやっていけるはず

隣の笑顔と、青空を交互に見ながら マスターはそう確信したのであった

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