Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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60331211 フューリー 世界の果ての先

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603311.png 【フューリー】 何の因果か私――フューリー、 という存在は元居た世界から 放り出されてしまいました

フューリーは見知らぬ景色を眺め 整理するように、独り呟く

603311.png 【フューリー】 世界の果ての先…というか 世界自体が違うものになるなんて 考えもしませんでしたが

603311.png 【フューリー】 けれど、喪うものすら失えば… と思ったんですが、

603311.png 【フューリー】 忘れられないみたいなんで 変わりがないようです

603311.png 【フューリー】 …………

ボーっと風景を眺めるフューリーに 「どうしたの?」と声がかかる

任務の途中で取った休憩時間 なにか深い悩みを抱えているような フューリーをマスターは心配していた

603311.png 【フューリー】 あぁ、失礼しました

表情も変えずに対応するフューリー その様子に何か違和感を覚えつつ 告げるべき言葉が浮かばないマスター

603311.png 【フューリー】 どうしましたか? ああ、悩んでいるように 見えましたか?

心を見透かしたかのような フューリーの言葉にマスターは さらに言葉が詰まってしまう

603311.png 【フューリー】 大丈夫です、一時とはいえ 場を与えていただいている以上 その分の仕事はちゃんとこなしますよ

マスターとフューリーは 壁があるというほど距離感がある 訳でもない、奇妙な関係だった

603311.png 【フューリー】 あまり気にしないでください 私はほら…この世界の人間ではない 訳ですから

603311.png 【フューリー】 感謝はしていますよ マスターのそばにいれば いろんなことが起きる

603311.png 【フューリー】 それは何かしら情報が常に 舞い込んでくるということでも ありますから

603311.png 【フューリー】 …帰る方法も見つかるかもしれません

相手の言葉を封じるような フューリーの雰囲気

マスターは 帰る方法が見つかるといいね と返すほかなかった

603311.png 【フューリー】 ええ、ありがとうございます

あっさり終わってしまう会話に もう少しうまいことが言えたなら と、マスターは少し落ち込んでしまう

603311.png 【フューリー】 妙な人ですね 私のことを気に掛けて そんな顔をするなんて

顔に出てた!? と頬をさするマスター

603311.png 【フューリー】 それはもう、はっきりと

603311.png 【フューリー】 そんなにわかりやすいと 占う必要もなくお人よしだと いうことがわかりますね

占いという言葉に 興味を示すマスター

たしかフューリーは 自分を占い師だと言っていた と思い出すマスター

603311.png 【フューリー】 …そんなことより 私相手に油を売っていていいのですか

603311.png 【フューリー】 そろそろ任務に戻るべきかと思います

会話が発展する前に 遮られてしまい、またもや 少し悲しい顔をするマスター

603311.png 【フューリー】 本当に、すぐ顔に出るんですね

たしかにフューリーは普通に 接してくれているようだが やはりどこか違和感があるマスター

だが、今のマスターには どうすることもできなかった

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