610141212 ティルフィング feat. はじまりの花に囲まれて エンドオブキル
【ティルフィング】 わぁ… この果物、とてもいい香り… ゼリーやチョコもあるんですね
好きなのを選んだら? どれにする? と、マスターは言うが…
【ティルフィング】 ええと… 全部美味しそうで決められません なので、また今度にしますね
【ティルフィング】 あ… なんだか甘い香りがしますね あっちのお店でしょうか?
【ティルフィング】 こんなお菓子、初めて見ました 不思議な形ですね…
味も気になるし、食べてみる? と、マスターが財布を出すと…
【ティルフィング】 あ、あの! 今はお腹が空いていないので、 あとでまた来ましょう!
【ティルフィング】 ふぅ… 誘惑が多くて大変だわ… でも、頑張らなくっちゃ…
様子がおかしいティルフィングに どうしたの、具合でも悪い? と、マスターは心配して声をかける
【ティルフィング】 え! そんなことありません 元気ですよ、ほら!
でも、食欲もないみたいだし 疲れているんじゃない? どこかで休憩しようか、とマスター
【ティルフィング】 そ、そうですね… マスターがそうおっしゃるなら…
カフェで注文を済ませると ティルフィングが 不意に笑い出した
【ティルフィング】 ふふっ… あの時も、マスターは オレンジジュースでしたね
子供みたいって笑われても、 好きなんだからしょうがないよ と、マスターはこたえる
【ティルフィング】 笑われても、好き…ですか マスターらしくていいですね
君も飲んでみたらわかるよ 本当に美味しいんだから! と、力説するマスター
【ティルフィング】 そうなんですか? そんなに美味しいなら、 私も飲んでみようかな…
まだ口をつけていないから これ、飲んでみる? と、マスターはカップを差し出す
【ティルフィング】 それじゃ、一口だけ…
【ティルフィング】 わぁ… 本当に美味しいですね! 本物のオレンジみたいです!
そうでしょ? と、マスターは自慢げな 表情を見せる
【ティルフィング】 ふふふっ さすがですね、マスター
君にはもっとたくさんの 美味しいものや楽しいことを 教えてあげたいし…
君の好きなものも たくさん教えて欲しいな と、マスターは話す
【ティルフィング】 マスター… ありがとうございます…
だけど、君は まだ遠慮してるみたいだね と、マスター
さっきのお菓子も 興味がありそうだったのに と、マスターは不思議がる
【ティルフィング】 そ、それは…
お金のことなら心配ないよ お菓子ぐらい好きなだけ買えるし と、マスターは詰め寄る
【ティルフィング】 ご心配かけてすみません… でも、そうじゃないんです
じゃあ、どうして? と、マスターは改めてたずねる
【ティルフィング】 …マスターは スイーツのカロリーを ご存知ですか?
え?
【ティルフィング】 素敵なスイーツというものは 恐ろしいほどカロリーが 高いんです…
【ティルフィング】 平和な世の中になったのは 喜ばしいことなのですけど…
【ティルフィング】 体を動かす機会が減ったので、 体型が少し気になってきまして…
…………
【ティルフィング】 もう、こんなこと、 言わせないでください!
あははは! なんだ、そんなこと? と、安心して笑い出すマスター
【ティルフィング】 むっ… そんなことって… 私にとっては大事なことなんです!
頬を膨らませるティルフィングに ごめん、ごめん と、マスターは慌てて謝る
そして、 でも嬉しかったんだ と、言葉を続ける
戦いばかりだった君が 普通の女の子らしいことで 悩んでいる
それって、世界は平和になって 君は戦いの責務から解放された ってことだから、と
【ティルフィング】 マスター…
それに、それならいいものがあるよ と、マスターはティルフィングに メニューを見せた
【ティルフィング】 これは… スイーツなのに このカロリーはいったい…
健康に気を使う人のために 新しいメニューを考えたらしいよ と、マスター
これなら安心して食べられるよね と、マスターは微笑む
【ティルフィング】 はい! では、このパンケーキとドーナツと …チョコレートパフェもいいですか?
そう言って、ティルフィングは 今日一番の笑顔を見せた
【ティルフィング】 はぁ…
ため息をつくティルフィングに きっと大丈夫だよ マスターは励ます
【ティルフィング】 どれもとても美味しかったですが 低カロリーだからとやりすぎました
【ティルフィング】 明日からしばらくは 水だけで過ごします…
そんなのダメだよ、 そうだ、一緒にウォーキングしよう と、マスターは運動を提案する
【ティルフィング】 マスターも一緒にですか?
うん、君と一緒なら頑張れそうだ と、マスターは真剣に語る
【ティルフィング】 ふふっ…
急に笑い出したティルフィングに マスターはどうしたのかたずねる
【ティルフィング】 本当に普通の会話だなって… こんな穏やかな日を過ごすことが ずっと私の夢だったんです
【ティルフィング】 アナタのおかげで また願いが叶いました ありがとうございます
今日だけで終わりじゃない 君がやりたいことを全部やろうよ と、ティルフィングを見るマスター
【ティルフィング】 この世界でアナタの隣に いられるだけでも満足なんです… これ以上望むと罰が当たります
【ティルフィング】 それに、長年の願いを いっぺんに叶えてしまうのは もったいない気もしますし…
それは違うよ と、マスターは反論する
【ティルフィング】 え?
ひとつ願いを叶えたら また新しい願いを増やせばいい と、マスター
君はいろんな人の願いを叶えてきた 次は君の願いを全部叶えてあげたい それが自分の願いなんだ…
僕の願いを叶えるために 協力してもらえるかな? と、マスターは彼女を見つめる
【ティルフィング】 ありがとうございます… アナタという人は 本当に…優しいのですね
【ティルフィング】 アナタが私のマスターで あることを誇りに思います
そう言ってティルフィングは マスターの手を取り、 そっと自分の手を重ねた
【ティルフィング】 アナタから離れている間も、 私はいつもアナタのことを 側に感じていました
【ティルフィング】 たくさん心配したんですよ? いつも無理ばかりして…
【ティルフィング】 だけど、アナタが決して 諦めなかったから…
【ティルフィング】 私達はこうしてまた、同じ時を 過ごすことができるんです
【ティルフィング】 ありがとうございます… 私を呼んでくれて…
【ティルフィング】 これからもずっと… アナタの側に いさせてくださいね
決意を新たにした ティルフィングに 新たなスキルが宿る
【ティルフィング】 『エンドオブキル』… この力で…アナタを守ります
それじゃ、君の願いを聞かせて? と、マスター
【ティルフィング】 ふふっ… わかりました
【ティルフィング】 それでは… 一緒にウォーキングをして 納得できる時がきたら…
【ティルフィング】 今度は普通の女の子のように 可愛い服を着て おしゃれをしてみたいです
【ティルフィング】 そして… それを一番にマスターに 見てほしいんです
次のデートはお買い物だね と、マスターが言うと ティルフィングは優しく微笑んだ
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