620121211 ミーミル 買い物のお誘い
【ミーミルの日記】 ティルフィング様がいらっしゃる ユグドラシルのもとに戻って 何日か過ごしたある日のことでした
【ミーミルの日記】 いつものように ティルフィング様と 家事をしていると――
洗濯物を干し終わるミーミル
【ミーミル】 さてと… ティルフィング様、終わりました 次は何をしましょうか?
【ティルフィング】 ご苦労様でした お茶を用意したので、 少し休憩しましょう
【ミーミル】 はい! では、マスター様も 呼んできますね
【ティルフィング】 ありがとうございます お願いしますね
【ミーミル】 はい、 ミーミルはマスター様の 専属補佐官ですから
ミーミルがマスターを呼びに 駆けていく
マスター、ティルフィング ミーミルの三人でテーブルを 囲んでいる
【ミーミル】 やっぱり、ティルフィング様の 淹れたお茶が一番 美味しいです
【ミーミル】 私も、ティルフィング様みたいに 美味しいお茶を淹れたいです
【ティルフィング】 ミーミルが淹れてくれたお茶も とても美味しいですよ 私は大好きです
マスターも 僕もだ、と同意する
【ミーミル】 いえ、まだまだです 早く、ティルフィング様の ようになりたいです
【ティルフィング】 ミーミルは 今のままで十分ですよ
【ミーミル】 私はもっと頑張れます! お掃除に行ってまいりますので お二人はゆっくりなさってください
自分のティーカップを片付け、 いそいそとその場を去るミーミル
【ティルフィング】 ミーミルは少し 頑張り過ぎるところが ありますね
マスターも旅の間は ずっとそうだったと話す
【ティルフィング】 あの子にも、少しは 骨休みをしてもらいたいのですが…
【ティルフィング】 あ、そうです! マスター、ちょっといいですか?
マスターになにやら 耳打ちをする ティルフィングであった
【ミーミル】 マスター様、 少し先に段差がございます 足元にご注意ください
ありがとう でも、そこまで心配してくれなくて 大丈夫だよ、とマスターが微笑む
【ミーミル】 なにを仰るのです
【ミーミル】 私はマスター様の専属補佐官
【ミーミル】 その身の安全を第一に考えるのが、 務めでございます
【ティルフィング】 ふふっ、ミーミル 今日はただの買い物ですよ
【ミーミル】 あ、そうでした つい…
【ミーミル】 ところで、マスター様、 ティルフィング様
【ミーミル】 今日、お誘い頂いたのは、 どういった御用件だったの でしょうか?
【ミーミル】 なにか御入用なものの 調達でしょうか
そうだね、僕もティルフィングも 買いたいものがあってね とマスターが答える
【ミーミル】 ティルフィング様も……
【ティルフィング】 お付き合い願えますか?
【ミーミル】 勿論です
【ミーミル】 御二方のご要望であれば、 ミーミルはどこまでも ついてまいります!
そんな大げさな と、微笑むマスター
【ティルフィング】 では、行きましょうか
【ミーミル】 はいっ!
ティルフィングにそう言われ、 元気に返事をするミーミルだった
【ミーミルの日記】 ですが――
【ミーミルの日記】 この時、私は知りませんでした
【ミーミルの日記】 御二方の考えていたことを……
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