66620221 Unit666 盤古
【盤古】 …………
来てくれてよかったよ とマスター
【盤古】 そなたが呼ぶなら… 行かないとは、言わない…
マスターは線香花火を出し、 盤古に差し出す
【盤古】 線香花火…? 我と…これを? みんなと、ではなく…?
【盤古】 …………嫌
【盤古】 じゃない
【盤古】 我も… そなたともう少しだけ夏を続けたい…
火をつけた線香花火は 火球の蕾を膨らませ、 パチパチと火花を散らし始める
【盤古】 …綺麗
【盤古】 まるで生まれたての… そう、命の始まりのような、輝き…
【盤古】 ふふ、幼い頃のそなたは… どのような子供だったのだろう…?
【盤古】 我と出会った頃の… あの暑苦しさは、昔から…なのか?
【盤古】 …………正直、我は苦手だと思った
【盤古】 ことあるごとに我のことを 連れ出そうとするからとても驚いた…
【盤古】 けれど…そのおかげで そなたと交流することができた… 印象も変わっていった…
【盤古】 その変化は… 戦いの中でより大きくなった
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【盤古】 我なら諦めてしまうような… そんな状況だとしても、 そなたは…絶対に諦めなかった
【盤古】 …我が感じた暑苦しさ それはそなたの芯の強さだった
【盤古】 …そう思ってからというもの そなたが眩しく感じたのだ… そして、我とは違うと…
【盤古】 …だが、そんな風に考えてしまう 我のことも…そなたは諦めなかった
【盤古】 我のひとりよがりな悩み… それをちゃんと聞いて… そなたは寄り添ってくれた
【盤古】 …そなたと共に見た海の中 光り輝いて、美しかった…
【盤古】 海から顔を上げた、 そこにあったそなたの姿… それもまた、輝いて見えた…
【盤古】 しかし、それは… ああ、胸の内に秘めておくべきだ…
【盤古】 …そう、思うことにしたのに そなたは、我をデートに誘ったのだ
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【盤古】 …そう、あの時の観覧車 あれはよかった
【盤古】 …閉じられた空間で、誰もいない
【盤古】 そなたと二人きり…
【盤古】 ずっと…ずっとずっと、 あの空間にいられたら よかったのに…
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
マスターは意を決して 盤古を見つめた
【盤古】 …………マスター?
盤古…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
盤古…
select_label_01:
【盤古】 …………え、何を?
select_label_end:
【盤古】 …………
【盤古】 …いや、嘘をついた ちゃんと、聞こえていた…
【盤古】 どう答えたらよいのか… うれしい、うれしいのだけれど… こんなことがあっていいのだろうか…
【盤古】 こんな我が、そなたと…………
【盤古】 …いや、臆してはだめだな そなたのように、我も諦めぬ…
【盤古】 マスター… 我でよければ… その、ええと、お願いします…
そう言って盤古は、 今にも泣きだしそうな顔で微笑む
【盤古】 そなたに誓いを立てよう…
【盤古】 我は…どんなことがあろうと、 そなたのそばを離れることはない…
【盤古】 …そなたが望むのなら たとえどこであっても、共に行こう
【盤古】 …外に出ない日もあると嬉しいけど
【盤古】 たとえ命果てようとも… 我の想いはそなたと共にある…
【盤古】 ああ、この身この心すべて捧げ そなたに尽くすと誓おう…
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【盤古】 これは…
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと 盤古を包んだ
【盤古】 胸に温かいものが流れてくる… これがそなたの想い…
【盤古】 そなたのバイブスと 我のキラーズが 深く、強く繋がっていく…
【盤古】 そうか… 何も隠すことはなく… 胸に秘めておかなくてもいい…
【盤古】 …マスター 我はそなたを愛おしく思っている…ぞ
【盤古】 うぅ…緊張するな …だが、これが我の気持ちだ ちゃんと、伝わったか…?
【盤古】 誓約が我らをさらに強く繋ぐ… ずっと、そなたと共にいられる… ああ、幸せだ…
こうしてマスターと 盤古の誓約は 結ばれたのだった
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