66630211 Unit666 ガ・ボー
【ガ・ボー】 あ、マスター… ボーにご用ですか?
マスターは線香花火を ガ・ボーに差し出す
【ガ・ボー】 線香花火… 姉様ではなく、ボーと一緒に この花火をしたいんですか?
【ガ・ボー】 わかりました… マスターがそういうのなら、 ボーは受け入れます
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【ガ・ボー】 …………
【ガ・ボー】 え? なにを考えていたのか、ですか? ただ、キレイだなって…
【ガ・ボー】 線香花火を人生に例えることが あるそうですが、 ボーには意味がよくわかりません…
【ガ・ボー】 こんな風にあなたに 見つめてもらえる花火が うらやましいとは思いますけど…
【ガ・ボー】 あの、マスターはボーと 初めて会った時のこと、 覚えてくれてますか?
【ガ・ボー】 お役には立てないと言ったボーを マスターは励ましてくれましたね…
【ガ・ボー】 でも、そんなマスターも 役立たずなボーに呆れて いずれは離れていくと思ってたんです
線香花火は激しく火花を散らして 文字通り、火の花を咲かせる
【ガ・ボー】 だけど、マスターは違いました 手際が悪くて半端なボーを 優しく導いてくれたんです
【ガ・ボー】 ボーはいつもぼんやりしていて 叱られていたので、 初めはとても驚きました…
【ガ・ボー】 マスターのおかげでボーも少しは 強くなった気がしますけど、 やっぱり姉様がいないとダメなんです
【ガ・ボー】 姉様がいてくれれば ボーもマスターの お役に立てるのに…
【ガ・ボー】 そう思う気持ちが強くなってきて ボーは気がついたんです
【ガ・ボー】 最近は姉様のことと同じくらい、 マスターのことを考える時間が 増えてきたかもって…
【ガ・ボー】 そういえば… あのカモメ達は元気でしょうか いまも仲良しだといいのですが…
【ガ・ボー】 最初は、二羽の仲睦まじいカモメを ボーと姉様のようだと思ってました
【ガ・ボー】 それがいつの間にか… ボーとマスターを重ねて 見ていたんです
【ガ・ボー】 一緒ならきっと、どこまでも遠くへ 飛べるんじゃないかって… そう思いました
【ガ・ボー】 あなたを守るためなら… ボーも一歩を 踏み出せるような気がします
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【ガ・ボー】 ボーみたいな半端者が なにかを望むなんて いけないことだってわかってます
【ガ・ボー】 でも、デートに誘ってもらえて すごく嬉しくて…
【ガ・ボー】 観覧車でもドライブでも マスターはボーに 優しくしてくれました
【ガ・ボー】 いけないことだと思っても ずっとこの時間が続けばいいと 願わずにはいられませんでした…
【ガ・ボー】 ボーは… やっぱりダメですね
線香花火の火花は消えかけ、 火球だけが明々と灯っている
マスターは意を決して ガ・ボーを見つめた
【ガ・ボー】 マスター?
ガ・ボー…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
ガ・ボー…
select_label_01:
【ガ・ボー】 え… ボーは姉様のように美しくないし 強くもありません…
select_label_end:
【ガ・ボー】 ボーはマスターにふさわしくないと 思うんですけど…
【ガ・ボー】 マスターは… 本当にボーでいいんですか?
不安そうなガ・ボーに マスターは微笑みで応える
【ガ・ボー】 ありがとうございます… ボーは… ボーは、うう…
【ガ・ボー】 生まれて初めてのこの気持ち… マスターに伝えられる言葉を ボーは知りません…
【ガ・ボー】 だから、ボーは誓います グズでノロマで半端者で 役に立たないボーですけど…
【ガ・ボー】 あなたのために全力を尽くします できる限りじゃなく、 限界を超えたその先まで…
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ。君を支え続ける と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【ガ・ボー】 …え
地面に落ちた火球から光が広がり、 マスターとガ・ボーを包む
【ガ・ボー】 ああ… マスターの想いが… 伝わってくる…
【ガ・ボー】 ボーのキラーズと マスターのバイブスが 深く繋がっていくのを感じます…
【ガ・ボー】 夢みたいです… 姉様がいないのに 心が満たされる日が来るなんて…
【ガ・ボー】 マスター… ボーは幸せです マスターと出会えたから…
【ガ・ボー】 これからもずっと… ボーのことを可愛がってくださいね
【ガ・ボー】 この繋がりがある限り、 ボーはあなたの傍にいます
こうしてマスターと ガ・ボーの誓約は 結ばれたのだった
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