66640051 Unit666 与一
【与一】 こんばんは、マスター 静かな夜ですね
【与一】 このような場所で 与一に何のご用でしょうか?
マスターは線香花火を出し、 与一に差し出す
【与一】 あ、線香花火…
【与一】 息抜きに、ということでしょうか わかりました、お付き合いします
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【与一】 わ、見てください とっても綺麗です!
【与一】 小さな火球が揺れて ぱちぱちと火花が弾けて… 風流ですねぇ…
【与一】 …はっ、和みすぎて ついつい物思いに 耽ってしまいました
いいよ、のんびりしよう と、マスターは言う
【与一】 そうですね せっかくマスターに 頂いた機会ですから…
【与一】 それにしても…こんなに 落ち着いた気持ちで過ごすなんて 昔の与一には考えられませんでした
【与一】 マスターと出会ったばかりの与一は とにかくお役に立たなければ、 と焦ってばかりでした
【与一】 稽古や鍛錬を怠らなかったのは 自信がなかったから… 怠れなかった、と言うべきですね
【与一】 それで皆の与一への期待が集まって よりいっそう焦ってしまう… そんな日々でした
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【与一】 戦いに出る時もビクビクしすぎて 弓を握る手も震えてしまって… とっても頼りなかったと思います
【与一】 とてもお役に立てないと 泣きそうになっていたところへ マスターは声をかけてくれました
【与一】 あれだけ鍛錬に励んでいたんだ 与一ならできる、と…
【与一】 それを聞いた瞬間 体がふわっと軽くなって ざわついていた心が落ち着いて…
【与一】 いつもの与一以上の実力を 出すことができたんです
【与一】 マスターのお役に立てた… それは与一の自信になりました
【与一】 今の与一があるのは マスターが信じてくれたからです
【与一】 それをはっきりと悟ったのは マスターにプールへ 誘っていただいた時のことでした
【与一】 困っていた女の子を助けるのに 二の足を踏んでいた私を マスターは励ましてくれましたね
【与一】 与一なら大丈夫…
【与一】 たった、その一声だけで 与一の心は澄んでいくのです…
【与一】 無事にあの子を助けられた時 はっきりと意識しました
【与一】 マスターの信頼に応えようとする時 与一はもっと強くなれる…
【与一】 マスターの信じる心がそのまま 与一の自信になるのだと…
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【与一】 そう悟ってから与一の不安は 軽くなったように思います
【与一】 稽古や鍛錬に向かう心持ちも変わり マスターのお傍にいる時も 楽しく過ごせるようになりました
【与一】 それは与一の中で 覚悟が決まったからでもあります
【与一】 …マスターは 一緒にお城に行った時にした話を 覚えているでしょうか…?
【与一】 お城に住んで 誰かにお世話されるより…
【与一】 マスターといる日々の方が 贅沢に感じる…と
【与一】 だからこうして、夜の浜辺で マスターと語り合えるだけでも 与一は幸せを感じているんですよ
マスターは意を決して 与一を見つめ返す
【与一】 マスター? どうしました…?
与一…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
与一…
select_label_01:
【与一】 えっ… よ、与一とですか…?
select_label_end:
【与一】 た、確かにマスターと ずっと一緒にいられればと 望んではいましたが…
【与一】 こ、こんな与一で よいのでしょうか…?
そんな君がいいんだ と、マスターは微笑んで言う
【与一】 う、嬉しいです、マスター ありがとうございます
【与一】 不肖、この与一 マスターの期待を裏切らぬよう 精進して参ります!
【与一】 今後も甘んじることなく 鍛錬は欠かしません
【与一】 全てはマスターを守るため… マスターに迫る脅威は 漏らさず射抜いてみせます…!
【与一】 ほ、本音を言うと 自信はないですけど…
【与一】 でも、マスターが信じてくれる限り きっと、与一は大丈夫です!
【与一】 なのでどうか… 与一のこと、見守り続けて下さい
その言葉を聞いて ああ、誓うよ と、マスターは宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【与一】 あっ…
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと 与一を包んだ
【与一】 マスターのバイブスと 与一のキラーズが 深くつながっていきます…
【与一】 これがマスターの想い… すごい、温かくて… どんどん勇気が湧いてきます…!
【与一】 与一、これからも頑張ります!
【与一】 だから、頑張った分だけ 与一のこと、よしよしして下さい 二人のときは甘えさせてくださいね
【与一】 与一はこれからもずっと マスターの隣で マスターを慕い続けます
こうしてマスターと 与一の誓約は 結ばれたのだった
Next: 66640061