66640221 Unit666 イチイバル
【イチイバル】 お待たせ、お兄さん 今日はどうしたんだい?
【イチイバル】 この天才美少女戦姫、 イチイバルさんを こんな場所に呼び出すなんて
【イチイバル】 いったいどんなことを 企んでいるんだい?
【イチイバル】 なーんちゃって、冗談冗談
【イチイバル】 お兄さんが 悪いことを考えてるかもなんて、 微塵も思っちゃいないよ
そう言って軽く笑うイチイバルに ほっと息を吐くマスター
気を取り直し、マスターは イチイバルへ線香花火を差し出した
【イチイバル】 おや、線香花火じゃないか …もしかして、 ボクと二人でこれを?
【イチイバル】 ふぅん…そうかそうか
【イチイバル】 ほら、早く始めないと 時間がなくなっちゃうよ
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【イチイバル】 どうしたの、お兄さん? そんなにソワソワして
【イチイバル】 もしかして… 緊張でもしてるの?
【イチイバル】 ふぅん…今日はそんなに特別なんだ
い、いや、それはその… 用件が用件だけに否定もできず、 口ごもるマスター
もしかして、イチイバルはもう この後のことを 予見してしまっているのだろうか…?
不安に駆られたマスターに対し、 イチイバルは声を上げて笑う
【イチイバル】 あはは、そんな顔しなくたっていいよ ちょっとからかっただけだから
【イチイバル】 この後、ボクを 驚かすような計画があるんだろう?
【イチイバル】 それくらい、このイチイバルさんなら 予見しなくたって分かるさ。ドヤッ☆
どうやら、この後のことについて 既にある程度見通されて しまっているのは確からしい
完全にバレた訳ではないと 安堵しつつ、サプライズが…と 思わず肩を落とすマスター
【イチイバル】 そんなに気を 落とすことはないよ、お兄さん
【イチイバル】 「何か」起こることは予測したが、 「何が」起こるのかは 今のボクにも分からないんだ
【イチイバル】 お楽しみが無くなった わけじゃないから大丈夫さ
その励ましに、 ほっと息を吐くマスター
【イチイバル】 本当に、お兄さんは いい反応を見せてくれるね
【イチイバル】 初めて会った時からずっとそうだ お陰でボクは全然飽きない
【イチイバル】 …最初は、本当に それだけだったんだけどね
【イチイバル】 実を言うと、最初の頃のボクは お兄さんのことを 全然信用してなかったんだ
【イチイバル】 いい反応をしてくれる、 からかいがいのある相手 それ以上でも以下でもない
【イチイバル】 でも…
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【イチイバル】 お兄さんは、 そんなボクでも真っすぐ信じて 共に戦ってくれた
【イチイバル】 驚いたよ 正直ちょっと変な気分だった
【イチイバル】 だって、全く信じていない相手が、 こっちを100%信じてくるんだから
【イチイバル】 でも…ボクはその真っすぐさが 段々心地よくなっていった
【イチイバル】 キミは本当にまっすぐだ
【イチイバル】 みんなでビーチバレーで遊んだあと、 ボクが変なことを 言ってしまった時だってそうだった
【イチイバル】 無視したってよかったのに… キミはすぐボクの疑問に気付いて、 向き合ってくれた
【イチイバル】 あんなに嬉しかったことは、 今までなかったかも…なんて テヘッ☆
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【イチイバル】 ボクは、お兄さんの そういうところが好きだよ
【イチイバル】 ボクの思いに ちゃんと気付いてくれるところ
【イチイバル】 2人でドライブに行った帰りも、 ボクに独り占めさせてくれた
【イチイバル】 …あんなに安らいだのも、 初めてだったかも知れない
そう語るイチイバルは、 ひどく穏やかな表情をしていた
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
マスターは意を決して イチイバルを見つめた
【イチイバル】 お兄さん? どうしたんだい?
【イチイバル】 もしかして、ここまで素直な イチイバルさんに驚いてるとか?
イチイバル…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
イチイバル…
select_label_01:
【イチイバル】 え…………?
select_label_end:
【イチイバル】 …はは まさか…本当に?
本当だよ そう力強くうなずくマスター
【イチイバル】 そう…そっか
【イチイバル】 悪いことじゃないだろう とは思ってたけど…
【イチイバル】 まさか、 ボクを選んでくれるなんて
【イチイバル】 …驚いたな
【イチイバル】 ねぇ、お兄さん
【イチイバル】 ボクは構ってちゃんだから、 あんまりよそ見してると怒っちゃうよ
【イチイバル】 ボクに安らぎを教えた責任は、 ちゃんと 取ってもらわないといけないし
【イチイバル】 それでも…それでもいいのなら
構わない。ここに誓うよ と宣言するマスター
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと イチイバルを包んだ
【イチイバル】 …そっか ああ、確かに届いたよ
【イチイバル】 お兄さんの思いがボクを包んで、 この心を満たしていく…
【イチイバル】 こんなに深く、バイブスとキラーズが 繋がるなんて驚いたな
【イチイバル】 …これで安心しちゃ ダメだからね、お兄さん?
【イチイバル】 ボクをひとりにしないこと じゃないと、何を仕出かすか 分からないからね。テヘッ☆
こうしてマスターと イチイバルの誓約は 結ばれたのだった
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