66650201 Unit666 タスラム
【タスラム】 よう、マスター! 夜のビーチなんてシャレてるな! 大人のフンイキって感じだ!
【タスラム】 それで、こんなとこに呼び出して 何の用だ?
マスターは線香花火を出し、 タスラムに差し出す
【タスラム】 お、線香花火か! いいぞ、やろうやろう!
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【タスラム】 お、ついたぞ! うおー、ぱちぱちしてて キレイだな!
【タスラム】 あ、おまえ! なんだその目線は!
【タスラム】 花火ではしゃぐなんて 子どもっぽいな、とか 思ってるんだろ!
思ってないって と、笑うマスター
【タスラム】 ふん、どうだかな 思えば、おまえはずーっと そういう目であたしを見てたな
【タスラム】 本当にずっとだぞ! 初めて会った時からだ!
【タスラム】 ほかのやつを見る時は ふつうにまっすぐ見てるのに
【タスラム】 あたしを見る時だけ すーっと視線を下げてさ!
【タスラム】 あたしがチビだからって 見下してるなコイツー! って、ムカムカした記憶があるぞ!
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【タスラム】 戦闘でも あたしが突っ込もうとしたら あれこれ口出ししてきたよな
【タスラム】 今はガマンしてくれーとか まだその時じゃないーとか
【タスラム】 ナメられてるかと思って 正直、悔しかったんだ
【タスラム】 まあ、今になって思えば あたしが力を最大限に出すための おまえなりの作戦だってわかるけどな
【タスラム】 その証拠に、ここぞって時は あたしの一撃に頼ってきてくれたし
【タスラム】 …だから、悪い気はしないというか
【タスラム】 その子どもを見るような目は 相変わらず気に入らないけどな!
【タスラム】 でも…なんだかんだ おまえっていつもあたしのことを 考えてくれてたんだよな
【タスラム】 前に、楽しみにしてた バーベキューがおじゃんに なりかけた時もそうだった
【タスラム】 諦めきれずに駆けだしたあたしを おまえはひとりで追ってきて…
【タスラム】 もう一度、 バーベキューをするための 準備を手伝ってくれたし…
あの時はほかのみんなも 手を貸してくれたよね と、マスターは言う
【タスラム】 ああ、あれはいい思い出だ
【タスラム】 今までこの小さい体のせいで バカにされてると 思い込んでたけど
【タスラム】 そんなこと関係なしに みんな、あたしのことを 認めてくれてるんだって
【タスラム】 そう思わせてくれて… すごく嬉しかったな
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【タスラム】 ほかにも思い出はあるぞ! ふたりで川に行った時のこと 覚えてるか?
【タスラム】 あたしがたっくさん魚を 獲ってきて、おまえに料理を 任せてたけど
【タスラム】 おまえ、何を思ったのか あたしと一緒に料理がしたい とか言ってきたよな
【タスラム】 あたしなんかが料理したら せっかくの魚もまずくなるに 決まってるのに
【タスラム】 失敗しても構わないって言ってさ そう言われたら…やるしかないだろ
【タスラム】 ちょっとばかし失敗はしたけど あの時、食べた料理… いつもよりうまかったよな
【タスラム】 はは…おまえと一緒に 毎日料理するのも悪くないかも 知れないぞ!…なんてな
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
マスターは意を決して タスラムを見つめた
【タスラム】 あ、またそんな目で…って どうした…? そんな真面目な顔して…
タスラム…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
タスラム…
select_label_01:
【タスラム】 …は?
select_label_end:
【タスラム】 え、ええー! 誓約!?あたしとか!?
うん、そうだよ と、マスターは固く頷く
【タスラム】 そ、そうか… 子どもっぽいとか思って 見てた訳じゃないのか…
【タスラム】 ふ、ふふ…つまりおまえは最初から あたしの魅力に気づいてたわけだ! 流石だ!
【タスラム】 よし!いいだろう! その申し入れ よろこんで受け入れてやる!
【タスラム】 今はまだ小さいあたしだが もっともっとたくさん食べて みんな羨む体を手に入れる!
【タスラム】 そして、誰もが尊敬するような でっかい存在になってみせるぜ!
【タスラム】 だから、マスター! いつまでもあたしと 一緒についてきてくれよな!
その言葉に ああ、誓うよ と、マスターは宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【タスラム】 あっ…
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと タスラムを包んだ
【タスラム】 おお、なんだこの感じ…!
【タスラム】 マスターのバイブスと あたしのキラーズが更に深く 繋がっていってるのか…!
【タスラム】 これがマスターの想い… このタスラム様が応えない わけにはいかないぜ!
【タスラム】 あたしはまだまだ成長するからな! 目を離すなよ、マスター!
こうしてマスターと タスラムの誓約は 結ばれたのだった
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