780110113 限定クエスト タガタメコラボ 喪失の月を照らして 喪失の月を照らして ストーリークエスト 2 - EP1 喪失の月を照らして 1話 喪失の月を照らして 1話 戦闘後
【イージス】
助かった、旅の者
私はイージス・冥令・ヘル
貴様は何者だ？
そう尋ねる 人一人覆い隠せるほど 大きな盾を持つ少女
【アハト】
ここはどこですか？
ロストブルーみたいな空気だけど…
アハトはそう言って天を見上げる そこには彼女の見慣れた 重苦しい天井はない
【イージス】
ロストブルー？
【アハト】
アナタも知りませんか？
【ルーン】
聞いたことないな
フラガラッハは何かわかるか？
【フラガラッハ】
いえ、わたしも存じあげません
【アハト】
…そうですか
あの、教えてください
ここはどこですか？
【イージス】
ここか？ここはユグドラシルの
根本に広がる地底世界
死者の国の手前にある地だ
【イージス】
さらに進めば、
死者の国と繋がる木の根がある
そこが死者の国との境界
【イージス】
私はここで死者の国から
戻ってきた亡者を死者の国に
還す役割を担っている者だ
【アハト】
死者の国…
死んだ人はそこへ？
【イージス】
ああ、死した者はマナとなり
ユグドラシルに還っていく
【イージス】
…それで、貴様は何者だ
キル姫のようにも見えるが
先程の力は少し違うようにも見える
【アハト】
私はキル姫などではないです
“ヴェーダ十戒衆”八番目の武器、
アハトです
【イージス】
十戒衆…？それはまあいい
さっきの戦闘では助かった
礼を言おう
【イージス】
それでロストブルーを探していると
【アハト】
ずっと、探しています
【イージス】
生憎、地上世界でも地底でも
その名は聞いたことはないが
天上世界と呼ばれる場所から 地底と呼ばれる、 この場所までやってきたが
誰一人、ロストブルーを知らない やはりここは自分の知らない世界だと アハトは改めて思い知らされる
【アハト】
…あなたの話を聞いてわかりました
【アハト】
私は好きでもなかった世界をも
喪ったと…
【アハト】
そっか…
やっぱり…
【アハト】
何かを欲していたわけではないけど
ちょっと…疲れました
浮かび上がる絶望の色 支えが取り払われたかのように アハトは地面に膝をついた
【フラガラッハ】
あの、アハトさん
何か落としましたよ
大地に落ちた紙束を見つめ アハトはわずかに口を動かした
【アハト】
ごめんなさい…
【イージス】
えっ？
ちょ、ちょっと！
大丈夫！？
吹き抜けた風が アハトの落とした紙束を揺らし その数ページを攫っていく
【イージス】
え、えっと…
飛ばされちゃうわよ！
いいの！？
【アハト】
もう…いい
これでも心を曲げないなんて
私にはできそうもない…
【イージス】
ああっ、もう！
とりあえず私の家に案内する
そこで休め！
【イージス】
フラガラッハ、ルーン
あれを頼んでいいか？
ふたりは軽く頷き、 飛ばされた紙を追って走り出した
その様子を遠くの出来事のように アハトは感じているようだった
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