810201 天上編 第8章 王都決戦 第1話 内壁 バトル開始前の会話
【ティルフィング】 関所付近にも 異族の気配を感じる… みんな、気を抜かないで!
【リベリオン】 …その暦はこの世界に大きな変革を もたらすことになるかもしれない
【リベリオン】 ボウズ… 間違っても失くしたり するんじゃねぇぞ?
【トト】 う、うん…!
【ティルフィング】 この世界の歴史を覆す… 一見、とてつもないことのように 感じますけど…
【ティルフィング】 見方によっては とても些細なことなのかも しれませんね
【リベリオン】 …どういう意味だ?
【ティルフィング】 この世界にとっては長い歴史でも… リベリオンさんの世界から見れば、 ほんの一瞬のこと…
【ティルフィング】 その目線で考えることができたなら 過去にこだわるより、
【ティルフィング】 これからの未来に目を 向けたほうがいいと 考えられるんじゃないかって…
【リベリオン】 …まぁな。時は、先にしか進まない… 過去に捉われるより、未来に 目を向けたほうが建設的ではあるな
【デュリン】 でもさ… その流れる時間の速さの違いって どうやって割り出したのよ?
【リベリオン】 あ?
【デュリン】 だってそうでしょ? アンタの住む異界とこの世界…
【デュリン】 その両方を何度か行き来しなければ、 そんな時間のズレに 気付けやしないじゃない
【リベリオン】 その計算はすべて俺の体験に 基づいている
【リベリオン】 この世界に滞在した時間と、帰還して 俺の住む世界で経過した時間とを 照らし合わせて割り出したんだ
【デュリン】 帰還って…
【リベリオン】 俺がこの世界を訪れるのは二度目だ 一度目は…この世界の時間軸で言えば 何百年…下手したら何千年前にあたる
【ディーン】 何千年!? そんな昔にも ここへ来てるってのか!?
【リベリオン】 俺がこの世界で “闇から現れる悪魔”と 呼ばれるようになったのは
【リベリオン】 前回来た時に 目撃されちまったことが由来らしい
【ディーン】 はぁ!?なんだか壮大すぎて よくわかんねぇけどよ… アンタも、いろいろ大変だな
【リベリオン】 “大変”ねぇ… 気遣ってもらえて、嬉しいぜ
【エドガー】 …見つけたぞ! みんな、急いでくれ! 十時の方向だ!
【ディーン】 あ…? なに言ってんだよ 内壁の関所なら前方に…
【エドガー】 違う!黒奏官だ! ノーブル教授とおぼしき人物を乗せ、 馬で移動している!
【デュリン】 …! 急ぐわよ!!
【ノーブル】 …良いところにいらしてくださった おかげで、助かりましたぞ
【黒奏官】 いえ…礼には及びません 私は祀官様の指示に 従っただけですから
【ノーブル】 祀官殿の指示…? はて、それはなにかの間違いでは?
【黒奏官】 …と申しますと?
【ノーブル】 …馬を止めろ 妙な動きをすれば その首をかき切るぞ?
【黒奏官】 な…!? ノーブル教授、いったいなにを…!?
【ノーブル】 見え透いた芝居はよせ
【ノーブル】 “さる貴族の密命と伺っている” …貴様、ゲートキーパーに そう言っていたな?
【ノーブル】 私は…祀官殿には 人民区の視察としか 伝えておらんのだぞ?
【黒奏官】 …!
【ノーブル】 口を滑らせたな… さぁ、馬から降りるんだ!
【黒奏官】 …やれやれ 私としたことがつまらぬミスを… 事を焦り過ぎたか
【ノーブル】 …貴様、何者だ? どこからその情報を手に入れた?
【黒奏官】 死にゆく者に教えてやる義理はない …“プライド”
【ノーブル】 ぐわっ…!? な、なんだと…!?
【ノーブル】 クッ…! 黒いフライクーゲル…!?
【プライド】 ノー!ノー!ノー! そこらのフライクーゲルと 一緒にしてもらっちゃ困るな~
【プライド】 私はコードネーム“プライド”! “傲慢”の罪を背負いし キラープリンセスだよ
【ノーブル】 傲慢だと…?
【プライド】 イエース!
【プライド】 それにしても… マスターをキルしようだなんて 命知らずにも程がありすぎ!
【プライド】 マスターは あの“黒奏官”様なんだよ? ドゥーユーアンダスタンド?
【ノーブル】 こ、黒奏官…!? そうか、貴様が…!
【黒奏官】 ノーブル教授… アナタのしようとしていることは 国家転覆を目論む行為に等しい
【黒奏官】 この大陸の秩序を守るため、 アナタには消えてもらいますぞ
【ノーブル】 クッ…!こんなところで…!
【プライド】 研究ルームで籠っていれば、 こんなことにはならなかったのにね
【プライド】 アハハ!モストにペインで ベァッドな表情を見せてよ、 グレートな教授さん♪
【プライド】 …!
【ティルフィング】 ノーブル教授ですね!? 早く、私の後ろに!!
【ノーブル】 な、なんだ、君達は!?
【レン】 アタシはジョン・エイベルの娘です! 怪しい者じゃありません!
【ノーブル】 ジョンの娘…! クッ…すまない、助けられたぞ!
【黒奏官】 助けられた…? ずいぶん甘く見られたものだな…
【ディーン】 おっと、ヘタに動くなよ? どんなに特殊訓練を積んでいようが… この数相手じゃ、お前に勝ち目はない
【プライド】 ん~… それはどうかな?
【黒奏官】 …待て
【リベリオン】 ようやくお目にかかれたな… お前だな、悪名高い黒奏官ってのは?
【リベリオン】 お前には聞きたいことが 山ほどあるんだ
【黒奏官】 貴様が闇より生まれいでし悪魔… リベリオンか?
【リベリオン】 おいおい、その呼び方はよしてくれ そのおどろおどろしい異名のおかげで こっちはえらい迷惑を被ってるんだぜ?
【黒奏官】 なるほど、揃い踏みというわけか… クク…これはさすがに 追い込まれたな
【リベリオン】 …? お前…
【ティルフィング】 …どうしたんですか?
【リベリオン】 コイツの声… どこかで聞き覚えが…
【リベリオン】 …お前、俺と会ったことがあるのか?
【黒奏官】 なにを言っている…? あいにく、私の知り合いに 悪魔などいない
【リベリオン】 しかし…
【黒奏官】 くだらん戯れ言に 付き合っている暇はない
【黒奏官】 …プライド、 的をノーブル教授ただ一人に絞れ 我らの任務はそこで完遂する…
【黒奏官】 生きて帰ろうなどと思うな
【プライド】 はっ! …黒式・狂魔砲!!!
【リベリオン】 うぉっ、土煙が…! チッ、黒奏官を逃がすな!
【ディーン】 俺が追う! 逃がしてたまるかよ!!
【リベリオン】 !? マズい…! ティルフィング、ノーブル教授だ!!
【ティルフィング】 …! クッ…やらせはしない!!
【ノーブル】 う、うぉ…!
【プライド】 その決死の表情… グッドだよ、グゥッド!
【プライド】 もっともっと私を 最高にヘァピィにさせて!
【ティルフィング】 アナタの好きにはさせないわ! マスター、ノーブル教授を…早く!
Next: 810203