901040004 地上編 1章 大樹を目指して 第4話 孤高のキラーメイル 終了後
【アルン】
ゼロ！
あの人達が、
連れて行かれてしまいます…
【ティルフィング】
…もう追いつけませんね
魔獣も引き上げました
【ヴァリン】
ちょっと！
なにがどうなって…
アンタ、ロンギヌス！？
【アルン】
キラーメイルが、
どうして魔獣の
手助けをするんですかっ？
【ロンギヌス】
…魔獣の手助けをしたわけじゃない
被害を…最小限に留めただけだ
【ヴァリン】
バカ言わないで！
みんな連れ去られちゃったじゃない！
【ロンギヌス】
…ああ、そうだな
【ゼロ】
ふざけるなよ、てめえ
キラーメイルだろうと容赦しねえぞ
【ロンギヌス】
だったら…どうする？
【ヴァリン】
ちょっと、ゼロ！
今はロンギヌスの
真意を問い糾さないといけないのよっ
【アルン】
ひとまず、二人とも
武器を降ろして下さい
【ゼロ】
チッ
こいつの真意など知るかよ！
【ティルフィング】
ロンギヌス、あなたの行動に
理由があるなら説明して下さい
【ロンギヌス】
…説明したところでどうなる
【ヴァリン】
いい加減にしなさい、ロンギヌス！
アンタの行動は
人類に対する裏切りよ！
【ロンギヌス】
…俺は俺の正義を貫くだけだ
【ヴァリン】
ちょっと、アンタ！
【アルン】
あの人達は、工作員なんですか？
【ヴァリン】
えっ…？
急になに！？
【アルン】
さっき連れて行かれたのは
若い男性ばかりでした
【アルン】
彼らはわざと
『夢の国』に向かったのでは？
【ティルフィング】
潜入作戦でしょうか
その作戦を遂行させるために
ゼロを止めた？
【アルン】
そう考えると辻褄が合います
どうですか？
【ロンギヌス】
…あんたの言う通りなら、
まだマシだったんだがな
あいつらは…生贄だ
【ヴァリン】
生贄…まさか、
ここの住人が自ら
差し出したって言うの！？
【ロンギヌス】
少し違う
…魔獣どもが住人を脅したんだ
【ロンギヌス】
皆殺しになるのがいいか、
生贄を差し出すのがいいか
【ロンギヌス】
好きな方を選べってな…
それで、あいつらが自ら手を挙げた
【ゼロ】
お前、それを黙って見てたのか！？
【ロンギヌス】
…ああ、そうだ
【ロンギヌス】
あいつらは自分の家族を守るため
命を差し出した
その決断を俺は否定しない
【ゼロ】
そうじゃない！
【ゼロ】
お前は魔獣を目の前にして、
むざむざ見逃したのか
って聞いてんだ！
【ロンギヌス】
雑魚をいくら倒しても無駄だ
俺は元凶だけを狙う
【ゼロ】
てめえ！
【アルン】
やめて下さい！
仲間割れをしても意味はありません！
【アルン】
それに…ボク達の基本方針も、
似たようなものです…
【ヴァリン】
とにかく、
また仲間が一人増えたわけだし、
アンタ達…
【ヴァリン】
仲良くしろとは言わないけど、
戦闘に支障をきたすような
真似はやめなさいよ
【ロンギヌス】
なんの話だ？
俺はお前達と組む気はない
【ヴァリン】
ちょっと！
アンタなに言ってんの
単独で動くつもり！？
【ロンギヌス】
…なんで俺が
指図されないといけないんだ
【ロンギヌス】
お前はラグナロクの
研究員に過ぎないだろ
【ヴァリン】
ただの研究員じゃなくて研究主任よ！
…じゃなくて、
こっちにはマスターがいるの！
【ヴァリン】
アンタも魔獣化の危険性については
理解してるでしょ？
【ヴァリン】
マスターがいれば
獣血の暴走を抑制できるわ
【ヴァリン】
アタシ達と一緒にいる方が、
アンタにとっても都合が良いのよ
【ロンギヌス】
あんた、マスターだったのか
…俺の考えは変わらん。じゃあな
【ヴァリン】
ロンギヌス！
【アルン】
待って下さい！
【ゼロ】
放っておけ
【ヴァリン】
ゼロ、アンタっ…
【ゼロ】
あいつが本気で元凶を
倒そうとしてるなら、
イヤでも再会することになる
【アルン】
…ボクには、
ロンギヌスが
なにか焦っているように見えました
【ゼロ】
焦り…？
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