902030001 地上編 2章 怠惰は意思を飲み込むのか? 第3話 抗う同志
ゼロ一行と合流した天沼矛は、 大樹ユグドラシルを 遠望できる丘まで皆を先導した
そこでゼロ一行は、 彼の口から研究機関ラグナロクが 入手した恐るべき情報を伝えられる
【ヴァリン】 ルシファーが…ユグドラシルを 破壊しようとしてるですって!?
【天沼矛】 あの幹に刻まれている逆十字は 魔法陣です
【天沼矛】 あれに魔力が完全に充填されれば 魔法が発動し、ユグドラシルを 粉々に打ち砕くでしょう
【ティルフィング】 そんなっ… そんなこと…あり得ません…
【ヴァリン】 甘いわよ、ティル
【ヴァリン】 相手は七魔王の一柱、 ルシファーなんだから、 そのくらい考えてもおかしくないわ
【ゼロ】 クソッ… 魔壁は俺たちに対する 時間稼ぎってわけか…
【天沼矛】 それもあるでしょうが…
【天沼矛】 ラグナロクの調査班によると、 あの魔壁は内側に魔力を集める力も あるそうです
【天沼矛】 魔壁も魔法陣の一部 ということですね
【ヴァリン】 随分と大仰な仕掛けじゃないっ…
【ヴァリン】 ユグドラシルを破壊しようって いうんだから、そのくらい強大な 魔力が必要になるんでしょうけど…
【アルン】 …その情報は どうやって入手したんですか?
【天沼矛】 んっ?
【天沼矛】 それは…魔壁内部にいる ラグナロク職員と連絡が取れたから だと聞いているけれど…
【天沼矛】 なにか気になりますか、マスター?
【アルン】 あ、いえ… ちょっと引っ掛かっただけで…
【ヴァリン】 内部と連絡が 取れるようになったのね!
【ヴァリン】 だったらキラープリンセスの 手術状況なんかについても なにか聞いてるっ?
【天沼矛】 少しだけなら… 手術自体は上手くいっているようです
【天沼矛】 彼女たちが実戦に出られるように なるまで、各支部のキラーメイルが 奮戦しているそうです
【ヴァリン】 私が直接指揮を執れれば 良いんだけど…
【ヴァリン】 今はゼロ達とユグドラシルを 目指さないといけないしっ…
【ヴァリン】 あー! 体がもっとたくさんあればいいのに!
【アルン】 それは無理ですよ…
【魔獣】 グガアアアアアアアアア!
【ゼロ】 こんな目立つところに いつまでもいるもんじゃねえな! 魔獣どもが集まってきやがった
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