905030001 地上編 5章 嫉み渦巻く 第3話 祈りを捧げる人々
【男】 くそぅっ、キリュウの野郎…！ なんで俺がこんな目に…
【若者】 絶対、上の連中を 引きずり下ろしてやるっ…！
【若者】 あいつらだけ良い思いするなんて 許せねぇっ
【女】 ちょっと食べ物を盗んだくらい なんだっていうのよっ？
【女】 上の連中は魔獣と一緒に 悪いことし放題じゃないのよ！ 文句なら、あいつらに言いなさいよ！
【ゼロ】
…見れば見るほど酷い有様だな
これが貧民区か
【天沼矛♂】 実に由々しき事態ですね！
【天沼矛♂】 早く報告して、 浮橋グループの総力を挙げ、 支援していかないとっ
【天沼矛♂】 おや？ 向こうに集まっている人々は なんでしょう？
【ゼロ】
相変わらず、
夜中でもうるせえ奴だな…
【司祭】 あー、つまりー、 神様ってのはいつでも アンタらのこと見てんだよ。マジで
【司祭】 だからぁ、あんまチョーシくれてっと マジ脳みそブチ撒けっから マジ善行っつーの？積めって話なわけ
【信者達】 ありがたや、ありがたや…
【信者達】 司祭様のお言葉は難解ですけれど、 心に刺さりますなあ
【司祭】 アンタら、人生マジきついっしょ？ ぶっちゃけやってらんねえよなぁ？
【司祭】 そういうのマジで神様見てっから
【司祭】 今、上層でふんぞり返ってる連中も チョーシくれてっと サクッと転落すんぜ
【司祭】 そんときゃアンタらも立ち上がれよ これマジ聖戦だから
【ゼロ】
どこかの教団か…あれが神…？
あの姿、どこかで…
【天沼矛♂】 あの神様の偶像は、 全国的に勢力を広げている 教団のものですよ
【天沼矛♂】 ゼロも知らないうちに 目にしていたのでは？
【司祭】 あぁん？ …げえぇっ、金持ちのボンボンかよ
【司祭】 ここで騒ぎを起こすのは マジ意味ねえし、胸くそ悪ぃ…
【司祭】 んじゃ今日の説法はここまでだ！ マジ祈り捧げとけ！
【信者達】 司祭様、ありがとうございました！ 神の御教えのままに！！
【ゼロ】
…あの司祭、
俺達の方を見なかったか？
【天沼矛♂】 そうですか？ フードを被っておられたので 視線までは…
【ゼロ】
チッ…おい！？
魔獣の咆哮だ。近いぞっ
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