905060001 地上編 5章 嫉み渦巻く 第6話 天上世界の現状
ラグナロクの研究施設でリベリオンの 帰還を待っていたヴァリンは、 ようやく彼との再会を果たしていた
そして彼の口から天上世界の 意外な事実を知らされる――
【ヴァリン】 ああ、もう! そんなの聞いてないわよっ! 想定外もいいところだわ!
【ヴァリン】 そんなの… アタシにどうしろっていうのよ!?
【リベリオン】 落ち着け、ヴァリン… ああ、ほら、チョコでも食えよ
【ヴァリン】 アンタのせいでしょうが! アンタの話が…ムシャ…モグモグ…
【ヴァリン】 ああ、いいわね~っ この甘さと程よい苦み 久し振りだわ~♪」
【リベリオン】 相変わらずだな… 話の続きだが、 驚いたのはそれだけじゃない
【リベリオン】 お前に関しても 信じられないことが起きていた
【リベリオン】 俺は話に聞いただけだが、 ヴァリン、お前、 妖精になっているらしいぞ
【ヴァリン】 ちょっと! いくらなんでもそれはないわよ!
【ヴァリン】 アタシが妖精になる理由が 分からないわ!
【リベリオン】 だから落ち着けって… その辺りの細かい理由は フレンネル大公から聞いてないんだが
【リベリオン】 なにかとキラープリンセスを 気に掛けているらしい
【リベリオン】 恐らく、お前も俺と同じ方法で 記憶を維持したまま 天上世界に上がったんじゃないか?
【ヴァリン】 妖精になって? どういう理屈なのかしら…?
【ヴァリン】 それにしても天上世界に上がった キラープリンセスが みんな記憶を失っているだなんて…
【ヴァリン】 そもそもアンタに話しかけてきた フレンネル大公は、 なんでアンタのことを知ってたのよ
【リベリオン】 俺にだって良く分からねえよ! グッ…ゴホッゴホッ…
【ヴァリン】 ちょっと!大丈夫っ? アンタ、やっぱり実験で相当、 生命力を削ってるんでしょっ?
【リベリオン】 大丈夫…まだ、くたばりゃしねえよ… 話の続きだが、散々、 失敗してきてようやく理解できた
【リベリオン】 天上世界に上がるには タイミングが重要だ
【リベリオン】 次のチャンスまで そんなに時間はねえぞ
【ヴァリン】 それまでに、次の手を打つための 準備をしろっての!?
【ヴァリン】 あー、もう! なんだか分かりそうで 分からないからイライラするっ
【ヴァリン】 多分、ピースが足りないんだわ! あと一つ、何かピースがっ…
【リベリオン】 ティルフィング、だな きっと、あいつがなにか知っている
【リベリオン】 だからこそゼロ達を ここまで導いてきたんじゃないか? あいつと早く合流する必要がある
【ヴァリン】 こんなことなら マモンなんか放っておいて
【ヴァリン】 みんなここに 残ってれば良かったのに! タイミング悪すぎるわっ…
【リベリオン】 俺も…まだ動ける… ティルフィング達を捜しに行くなら、 一緒に行こう
【ヴァリン】 ちょっと!
【ヴァリン】 アンタ、生命力を削りすぎて まともに歩くのも辛いんでしょっ? 無理するんじゃないわよ!
【リベリオン】 今、無理をしなくて いつするっていうんだ?
【リベリオン】 …体のことは俺が一番良く分かってる 時間切れになる前に…急ぐぞ!
【魔獣】 グルルルルル…
【リベリオン】 クソッ…こんなときに… やるしかねえかっ…
【ヴァリン】 このバカ! そんな状態で戦えるわけないでしょっ
【ヴァリン】 元々、アンタは特殊だから 戦闘に特化してないし…
【ヴァリン】 こうなったら アタシだってやってやるわよ! 人間様を嘗めんじゃないわ!
【魔獣】 グアアアアアアアアアッ!
【ヴァリン】 か、かかってきなさいよ、このぉっ!
【ゼロ】 ったく、威勢の良い研究主任様だな! 下がってろ、ヴァリン!
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