91010201 天上編 第10章 第1話 過去との再会 バトル開始前の会話
【ティルフィング】 閉ざされたココロに… 呼び掛ける…?
【エイレーネ】 ええ… 私ひとりの力では、 叶わぬことですが…
【エイレーネ】 『それは… ともすれば、世の融合を促す行為と なるのかもしれません』
【エイレーネ】 『度重なる身勝手に 巻き込むことを… どうか、お許しください…』
【ティルフィング】 え…?
選択肢:
- め、女神…エイレーネ!? → select_label_01へ
- なぜ…俺に許しを!? → select_label_01へ
『度重なる身勝手に 巻き込むことを… どうか、お許しください…』
select_label_01:
【デュリン】 アンタ!! 無事だったのね!?
【ティルフィング】 マスター!!
【デュリン】 でも… どうして、 この人に許しを求めるの…!?
【エイレーネ】 『自覚なくとも… この者は、すべてを見通す存在…』
【エイレーネ】 『たとえ、その意志を表わさずとも… 私は、許しを得なければなりません』
【デュリン】 は…?
【???】 そのような身勝手な解釈の元に… 再び禁忌を破られるおつもりか?
【ティルフィング】 !!
【黒奏官】 女神エイレーネ…
【黒奏官】 すべての騒動は、 アナタが撒いた 種から生じている
【黒奏官】 神々が、それを 許されるとお思いか?
【デュリン】 こ、黒奏官!!
エルフレストの森深く
【ティバルト】 !!
【グリード】 人間の力を 思い知らせる…
【グリード】 あの威勢は どうしたの?
【ティバルト】 クッ…
【グリード】 …いいの? 私にだけ、目を向けていて?
【ティバルト】 !?
【ティバルト】 グッ… …ク、クソッ!
【グリード】 …どうやら、 始まったようね
【ティバルト】 …!? なんだ、あの火柱は!?
【グリード】 殲滅が始まったのよ
【グリード】 もはや、アナタが なにをしようと意味をなさないわ
【ティバルト】 大聖堂…!? いや… グランエクスペリの街全体か!?
【ティバルト】 …クソッ!
【グリード】 フン… 逃げられるとでも…
【グリード】 …!?
【グリード】 エイレーネが 復活しようとしている…?
【グリード】 ラース… しくじったの…?
【グリード】 …あの男は、 放っておいても構わない
【グリード】 …行きましょう
【デュリン】 こ、黒奏官!!
【ラース】 も、申し訳ございません!! このような失態を…
【黒奏官】 構わん…
【黒奏官】 初期化の妨げとなる前に、 事を済ませばいいだけの話だ
【エイレーネ】 『…ラファエルと、 行動をともにしている者ですね?』
【黒奏官】 女神エイレーネ… 再び禁忌を 破られるおつもりか…?
【黒奏官】 神々の意に反すると知りながら… なにゆえ、 そのような行動を取られる?
【エイレーネ】 『…未だ、 人類を創造物のひとつと捉えるのは、 神々の傲慢に他なりません』
【エイレーネ】 『人類は既に独立した種族… 私は、その意志を尊重すべきと 考えるからです』
【黒奏官】 すべての神々を 敵に回そうともか…?
【黒奏官】 …まったく、理解し難い
【黒奏官】 そもそも、 なにゆえ人間と結ばれるなどという 暴挙に出られた…
【黒奏官】 すべての騒動は、 そこに 端を発しているのだ
【デュリン】 確かに…
【デュリン】 リベリオンとも話したけど…
【デュリン】 神々に反目してまで エルライトに肩入れした理由が、 よくわからなかった…
【ティルフィング】 …?
【ティルフィング】 …どうして、お母さんは… お父さんと結ばれたの…?
【エイレーネ】 『…アナタには、 伝えておかねばなりませんね』
【エイレーネ】 『私が初めてエルライトと 出会ったのは、 神々と悪魔の果て無き戦乱…
【エイレーネ】 『“神魔大戦”の終結時に 遡ります』
【デュリン】 え…? エルライトが、処刑されそうに なった時じゃないの…?
【デュリン】 地下水路の存在を 世に訴えかけようとしたところを、 王政府に拘束され…
【デュリン】 処刑されそうになった時だと…
【ティルフィング】 その瞬間… お母さんが現れ、 救いの手を差し伸べた…
【ティルフィング】 リベリオンさんからは、 そう聞いています
【エイレーネ】 『それは… 私が、神々とは別の道を歩むことを 決意した瞬間です』
【エイレーネ】 『私がエルライトの存在を 知ったのは、それよりも前…
【エイレーネ】 『彼の声が、 私を深い眠りから 目覚めさせた時になります…』
【ティルフィング】 眠りから、 目覚めさせた…?
【黒奏官】 “平和の女神” エイレーネ…
【黒奏官】 創世記… アナタが石化し眠りについたことで、 この世界に争いが生まれたと聞く
【黒奏官】 つまり…アナタの目覚めは、 世に平和をもたらす 停戦の合図ということ…
【エイレーネ】 『…その通りです』
【黒奏官】 神魔大戦を休戦に導いたのも、 アナタの目覚めが契機と 聞いている…
【黒奏官】 エルライトが、 その目覚めに 影響を及ぼしていたというのか…?
【エイレーネ】 『…ええ』
【エイレーネ】 『神魔大戦当時… 人類は、神々と悪魔との狭間で 翻弄され続ける存在でした』
【エイレーネ】 『戦乱の渦に呑まれ、 逃げ惑うことしかできない… 弱き存在だったのです』
【トト】 でも… エルライトさんは 違ったの?
【エイレーネ】 『エルライトはそのような状況でも、 神々と悪魔を相手に 必死に訴え続けておりました
【エイレーネ】 『この不毛な争いの先に、 なにが残るのだ…と』
【エイレーネ】 『虚しさだけが残る未来に、 お前達が描く 理想の世界はない…と』
【デュリン】 …!? ちょ、ちょっと待って…!?
【デュリン】 エイレーネさんの目覚めが、 神と悪魔の戦争を終結させた…
【デュリン】 でも、その目覚めの 契機となったのは、 エルライトってことなのよね!?
【エイレーネ】 『ええ…』
【デュリン】 つまり、それって…
【デュリン】 たった一人の人間の訴えが、 結果として神魔大戦を 終結させたってことなの…!?
【ティルフィング】 !!
【エイレーネ】 『その通りです』
【エイレーネ】 『神も悪魔もなすことが できなかった戦乱の終結を、 ただの人間が導いた…』
【エイレーネ】 『その事実が、 この目をエルライトへ 向けさせました』
【エイレーネ】 『以来、 私は… 人類の思考…』
【エイレーネ】 『そして、その意志の力に 関心を抱くようになったのです』
【エイレーネ】 『…そういう意味では、 私とアナタは 似ているのかもしれませんね』
選択肢:
- え…!? → select_label_02へ
- 俺…!? → select_label_02へ
『…そういう意味では、 私とアナタは 似ているのかもしれませんね』
select_label_02:
【エイレーネ】 『アナタにしてみれば、 “異物”への興味ということに なるのでしょうか…?』
【エイレーネ】 『その根源は、 私の関心と近しい気が するのです』
【ティルフィング】 …!? マスターと…!?
選択肢:
- い、異物への興味…!? → select_label_03へ
- す、すみません…よく意味が… → select_label_03へ
…!? マスターと…!?
select_label_03:
【エイレーネ】 『…ふふ …気になさらないでください』
【デュリン】 なんかアンタだけ、 特別扱いされてる気が するんだけど…
【デュリン】 心当たりはないの?
選択肢:
- さ、さぁ…!? → select_label_04へ
- あるわけないだろ!? → select_label_04へ
心当たりはないの?
select_label_04:
【黒奏官】 …それより、 まだ答えを 伺えてはいない
【黒奏官】 なにゆえ…神々に反目してまで、 人間と結ばれるなどという暴挙に 出られたのだ?
【ティルフィング】 確かに… たとえ人間に関心があっても、 そんな危険を冒してまで…
【エイレーネ】 『…いつか、 アナタにもわかる日が 来ます』
【ティルフィング】 え?
【エイレーネ】 『関心を持つ相手に、 愛情を注ぐ』
【エイレーネ】 『…そのことに、 理由など なにもないのです』
【ティルフィング】 !? あ、愛情って…!?
【デュリン】 それって… 男女の話のこと!?
【トト】 男女の話…?
【黒奏官】 バカな…!?
【黒奏官】 そのような、 くだらぬ理由で…!?
【エイレーネ】 『いいえ… それ以上に重要なものなど、 この世にはないと私は考えます』
【エイレーネ】 『愛情があるからこそ、 人と人とが繋がり、 新たなる命が生まれいづるのです』
【エイレーネ】 『そして…』
【エイレーネ】 『その命がまた愛を紡ぎ… さらなる次の世代へと、 受け継いでゆく…』
【ティルフィング】 !! 愛情が… 受け継がれてゆく…
【エイレーネ】 『それは、いわば… 愛情が生み出した命のバトン…』
【エイレーネ】 『世代を越え…遥かなる時を 継がれてきた…』
【エイレーネ】 『その数え切れぬほどの 命のバトンが 幾重にも連なり織りなしてきた形…』
【エイレーネ】 『それこそが、 人類の歴史に 他ならないのです』
【ティルフィング】 …!!
【エイレーネ】 『…私も、 そのバトンを引き継ぐ立場に 身を置きました』
【エイレーネ】 『それはおっしゃる通り、 神々に反目する行為に 他なりません』
【エイレーネ】 『ですが… それだけの意味がそこにはある… そう私は確信していました』
【エイレーネ】 『…そして』
【エイレーネ】 『今、この瞬間… その決断が正しかったことが、 証明されました』
【エイレーネ】 『私が託したバトンを手に… 愛しき娘が、 私の前に現れてくれたのです』
【ティルフィング】 !!
【エイレーネ】 『私は信じていました… いつの日か、 アナタが戻ってくることを
【エイレーネ】 『ここへ辿り着いたことこそが、 私達の子であるなによりの証です』
【エイレーネ】 『…愛しき娘よ よくぞ、 無事に辿り着いてくれましたね…』
【ティルフィング】 …お母…さん!
【エイレーネ】 『アナタは… 私とエルライトが 愛し合った結晶です』
【エイレーネ】 『ひたむきで純粋な、 エルライトの熱き魂と…』
【エイレーネ】 『禁忌を破ろうとも、その愛に 殉じた私の覚悟が、アナタの ココロには息付いているのです』
【ティルフィング】 !!
【エイレーネ】 『どんなに哀しき宿命に 晒されようと…』
【エイレーネ】 『私達の愛が その身に注がれていることを、 どうか忘れないで生きてほしい』
【エイレーネ】 『それが… 私達の 切なる願いなのです』
【ティルフィング】 !!! お母さん…!!
【エイレーネ】 『…どうやら、 気付かれたようです…』
【エイレーネ】 『悠長にしている時間は なさそうですね』
【ティルフィング】 え…?
【エイレーネ】 『私の目覚めに気付き、 行動に移そうとしている…』
【エイレーネ】 『…この世界を 消し去るつもりなのですね』
【デュリン】 !! ラファエル…!?
【黒奏官】 …クク
【エイレーネ】 『時が迫っている… どうか、少しだけ お力をお貸し下さい』
選択肢:
- …え…? → select_label_05へ
- …え…? → select_label_05へ
『時が迫っている… どうか、少しだけ お力をお貸し下さい』
select_label_05:
【エイレーネ】 『娘よ… アナタは今、 ここで取り戻さねばなりません』
【エイレーネ】 『辿ってきた道のりを… 心の奥深くに眠る、 尊い記憶を…』
【エイレーネ】 『そして… アナタがその人生を賭け、 なすべき使命を…』
【ティルフィング】 私の… 使命…!?
【エイレーネ】 『アナタは、 神と人類との間に生を受けた “運命の子”!』
【エイレーネ】 『両者を… そして、二つの世界を繋ぐ 架け橋となるべき存在なのです…!』
【エイレーネ】 『思い出さねばなりません… アナタを待つ人々のことを…!』
【エイレーネ】 『この世界だけではない…』
【エイレーネ】 『もう一つの異世界にも、 アナタの帰りを待つ人々が いるのです!』
【デュリン】 !? ティルフィングの身体が… 光を帯び始めた…!?
【黒奏官】 !! なにをする気だ…!?
【エイレーネ】 『愛しき、我が娘よ! 人類の未来は、 アナタが切り拓くのです!!』
【ティルフィング】 !!!!
【ティルフィング】 …ああ!! …あああ!!!
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