9101252 限定クエスト ハロウィンイベント 『ハロウィンの甘い誘惑』ストーリークエスト ハロウィンの甘い誘惑 5 - Happy Halloween！ 第5話「Happy Halloween！」 「Happy Halloween！」戦闘後
広場の異族をすべて討伐し、 ほっとひと息つく一行
【ネス】
間に合ってよかったです…
異族に襲われかけ座り込んだ魔女に、 マスターが、怪我はないかと 声をかける
【魔女のおばさん】 …驚いた！ あんた達、キル姫だったのかい！
多くの人は“恍惚の斬殺者”という 通り名でキラープリンセスを忌み嫌う
太古のエンシェントキラーズは 英雄として人々に慕われていたから、 復活後は辛いことも多かったはずだ
【ネス】
…はい
ネスはなにかを覚悟したように、 硬い表情で短く返事をした
【ダモクレス】
そーだよ！
おばさん、大丈夫？
ダモクレスは、嫌われることも 恐れていないように見える
それが、この世のすべてを愛し、 ありのままを受け入れるという ダモクレスらしさなのだろう
【魔女のおばさん】 …そうかい、 助けてくれてありがとうね！
思いがけない感謝の言葉に ネスの表情が 少しやわらいだように見えた
【ダモクレス】
おばさんにもらったカップケーキ、
すっごくおいしかったよ～！
ごちそうさまでした！
【魔女のおばさん】 あははは、おもしろい子だね！ ねえ、お礼と言ってはなんだけど、 袋のお菓子も、もらってくれるかい？
【ダモクレス】
わー！
こんなにたくさん！いいの！？
ありがとう～！
【ネス】
ダモクレス！ダメです！
お礼なんていいんです、
【ネス】
わたし達は
お菓子をお返しにきたんです！
【魔女のおばさん】 そりゃまた、どうして？ 口に合わなかったかい？
ネスとおばさんが話している間に ダモクレスはすでに袋を開け、 お菓子を取り出している
【ダモクレス】
いっただきまーす！（モグモグ）
すっごいおいしいよー！
ほら、ネスも食べて食べて！
ダモクレスがネスの口に カップケーキをひとくちねじ込む
【ネス】
ムグ！！
…お…おいしい！！
【魔女のおばさん】 そうかい、そうかい！ そのお菓子も、あんたらに 食べてもらって喜んでるよ！
【魔女のおばさん】 じゃあ、また来年ね 『ハッピーハロウィン』！
そう言うと、 魔女のおばさんは立ち上がって 広場の出口へと歩きだした
【ダモクレス】
おばさーん！愛してるよー！
ごちそうさまー！！
【ネス】
あ、ありがとうございます！
魔女のおばさんはふりかえり、 にっこり笑って手を振ってくれた
【ダモクレス】
やったー！
お菓子いっぱい、嬉しいなー！
【ネス】
で、でも、こんなにたくさんの
お菓子は規律に反します…
私達から子ども達に配るとか…
【ダモクレス】
でもさ、きっとクレス達からの
お菓子は誰も受け取らないと思うよ
【ネス】
そ、それもそうですね…
しかし、これでは節制が…
【ダモクレス】
あのね、ネス！
このお菓子には、おばさんの愛が
たっくさんつまってるんだよ！
【ダモクレス】
だから、まるごと受け取って
クレス達で食べればいいんだよ！
【ダモクレス】
愛があれば問題ないよ～！
マスターも、お菓子はみんなで食べる というダモクレスの意見に賛同した
【ネス】
マスター！
ネスは棒を手に取り、 叩く構えを見せた
ただし、食べる量を『節制』するため ネスが規律を作って厳正に管理すれば 問題ないのでは、と解決策を提示する
【ネス】
なるほど…
おまかせください！
わたしが厳正に管理します！
【ダモクレス】
じゃあ、厳正に管理される前に
たくさん食べちゃおう！
いただきます！
【ダモクレス】
わー！
このクッキーもおいしい！
ネスも、ほら！あーんして！
【ネス】
わわ！…むぐ！！
はぁ、おいしい～！
お菓子を食べて喜ぶネスとダモクレス 微笑ましいふたりの姿に マスターも思わず笑みがこぼれる
年に一度くらいは、こういう日が あってもいいんじゃないかな、と 思うマスターだった
【ダモクレス】
この時代は面白いね！
こんな風に愛があふれるお祭りって
まだほかにもあるの？
と、ダモクレスが マスターにたずねる
次はクリスマスかなぁ、と マスターがつぶやく
【ネス】
クリスマスですか？
また大騒ぎになるんですか？
お祭りは年に一度じゃないんですか？
驚いたネスが質問をかさねる
ハロウィンは年に一度だけど、 この世界では季節ごとにお祭りや イベントがあってさ…
その度にみんなでパーティをして、 ごちそうを食べたりするんだよ、と マスターが答える
【ネス】
マスター、ちょっといいですか？
【ネス】
えっと、参考までに聞きたいんですが
クリスマスには、どんなごちそうが
登場するんですか？
一般的なクリスマスディナーには、 チキンやケーキが多いかな、と返す
【ネス】
そうですか…
参考までに聞いただけで、
私は全然興味ありませんけどね
【ダモクレス】
クレスは興味あるよ！
クリスマスのケーキってどんなの？
何味？どれくらいおいしいの？
たとえば、ブッシュドノエルという、 木の形を模したチョコレートケーキや
雪のように真っ白な生クリームに サンタの飾りとイチゴがのった ショートケーキなど
いろんな種類のおいしいケーキが お店にたくさん並ぶ、という解説に、 ダモクレスは目を輝かせる
【ダモクレス】
うわー！すごいね！
クリスマス、楽しみだなー！
【ネス】
…………
【ネス】
ふふっ、ケーキかぁ～♪
興味ない、と言いながら ネスが嬉しそうに笑ったのを マスターは見逃さなかった
クリスマス、楽しみだね、と ネスに声をかける
【ネス】
私は興味ありませんってば
え？…笑ってました？
…マスターの見間違いですよ！？
そういって強がるネスの顔が みるみる赤く染まっていく
【ネス】
…もう！！見ないでください！！
叩きますよっ！！えいっ！えいっ！
顔を真っ赤にしながら ぽかぽかと棒で叩いてくるネスは とても可愛らしかった
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