930103 天上編 第9章 降臨せし観測者 第３話 終焉の始まり バトル終了後の会話
【ティルフィング】
こ、この世界を消させはしない！
私が…アナタ達を止めてみせる！
【グリード】
…止める？
私にさえ手も足も出ないアナタが、
どうやって？
【トト】
…うがっ！！！
【グリード】
！！
子供…
どういうつもり？
【トト】
ボ、ボクだって…
見ているだけじゃない！！
闘えるんだ！！
【グリード】
闘う？
しがみつくことしかできない
アナタに、なにが…
【デュリン】
…いいえ
立派な闘い方だわ
やるじゃない、トト…
【グリード】
…？
なにを言っているの、
アナタ達は…？
【デュリン】
ただ攻撃するだけが、闘いじゃない
ほんの一瞬、目をそらさせる…
【デュリン】
それも十分意味のある、
闘い方だって言ってるのよ
【グリード】
目を…？
【グリード】
！？
しまった！！
【ティルフィング】
ありがとう、トト！
アナタが作ってくれたチャンス、
絶対に無駄にはしないっ！
【黒奏官】 ラファエル様！！！
【ラファエル】
『私の元へ辿り着くために…
なるほど…知恵を使いましたね』
【ティルフィング】
みんなの想いを…
この世界のすべての人々の想いを…
この一撃に込める！！！
【ティルフィング】
ハァァァッ！！！！
【トト】
ティルフィング！
【ティルフィング】
！？
【ラファエル】
『その傷ついた身体で、ここまでの
感情の昂ぶりを見せるとは…
見事です』
【ラファエル】
『アナタのような存在が
現れたことは…この箱庭が生み出した
成果と言えましょう』
【ティルフィング】
！！！
【ティルフィング】
わ、私の…
渾身の一撃さえも！！
【ラファエル】
『アナタのことは、
記憶にとどめておきましょう
…お別れです』
【ティルフィング】
！？
【ティルフィング】
！！！
【トト】
ティルフィング！！！
【黒奏官】 …フン 大天使様の手を煩わせるとは…
【ティルフィング】
ガッ！！
カハッ！！
【デュリン】
ティルフィング！！
【ティルフィング】
…ご…ごめん
…みん…な…
【トト】
！！
ティル…フィング！！！
【黒奏官】 申し訳ありません、ラファエル様 後の者は、我々が …グリード
【デュリン】
…そ、そんな！
ようやく、ここまで辿り着いたのに！
【デュリン】
アンタひとりを倒せば、
すべてが終わるというのに！！
【ラファエル】
『…それは、間違いです』
【デュリン】
え…？
【デュリン】
！？
な、なんなの…！？
また、讃美歌が！！
【ラファエル】
『この世界すべてを
初期化するのです…』
【ラファエル】
『私一人では、さすがに
骨が折れるというもの』
【トト】
だ、大天使がまた…！？
カミノツカイも、あんなに！！
【トト】
そ、そんなっ！！
【ラファエル】
『…さぁ、始めましょう
…ミカエル、ガブリエル…』
【トト】
だ、大天使がまた…！？
【ミカエル】
『…時が来たようですね、ラファエル
…私は、よからぬ意志に侵された、
この世界の人類を…』
【ガブリエル】
『…私は
キラープリンセスという名の、
悪しき異物を…』
【ラファエル】
『…ゆきなさい、
我らのしもべ達よ！』
【トト】
う、うわっ！
カミノツカイ達が！
【ラファエル】
『さぁ、始めましょう…
ミカエル、ガブリエル』
【デュリン】
…も、もう…ダメだ…
これで、すべてが…
【？？？】 …なんだ、これは！？
【デュリン】
え…？
【ティバルト】 こ、この光景は… これは… 夢なのか！？
【黒奏官】 …ほう、これはこれは、 ティバルト団長
【ティバルト】 な、なんなんだ、これは…！？ いったい、なにがどうなっている！？
【黒奏官】 お控えなさい… 大天使様の御前ですぞ？
【ティバルト】 ！？ 大天使だと…！？
【黒奏官】 ラファエル様… 彼は英雄と称され、 民に慕われる人物…
【黒奏官】 新たなる箱庭に選ばれし、 選民の権利を有する人材かと
【ラファエル】
『ほう…』
【ティバルト】 あ、新たなる箱庭！？ なんの話だ！？
【デュリン】
ティ、ティバルト団長！
【デュリン】
神々はこの世界を一掃し、
新たな世界を
築こうとしているんです！
【デュリン】
この世界のすべてが今、
滅ぼされようとしているの！！
【ティバルト】 ！？ バカな…神々が、 そのようなことをなさるはずが…
【ラファエル】
『…いいえ、事実です。
この天上世界は、異世界に侵され…』
【ラファエル】
『その世界と
融合しようとしているのです』
【ラファエル】
『それは“神魔契約”に反する行為に
ほかならない…』
【ラファエル】
『この状況を食い止めるには、
この世を初期化せざるを
得ないのです』
【ティバルト】 まさか…！？ この世を、終わらせると いうのですか！？
【ラファエル】
『いいえ、再生させるのです
そこには選ばれし者だけを
連れてゆきます』
【ラファエル】
『…世の民の人望を
集める者と聞きました
アナタも、その対象となりましょう』
【ティバルト】 なっ！？
【黒奏官】 急な話だ、動揺されるのも 無理からぬこと… よくお考えください
【黒奏官】 …グリード、ヤツらを
【グリード】
はい
【トト】
う、うぁっ！
【グリード】
安心なさい…
痛みを感じる間もなく、
逝かせてあげるわ！
【グリード】
！！
【黒奏官】 …ティバルト団長 …これは、どういうことですかな？
【ティバルト】 …正直、なにがどうなっているのか、 よくわからない
【ティバルト】 だが…
【ティバルト】 無抵抗な者を斬りつけるのは… 違うだろ？
【デュリン】
ティ、ティバルト団長！！
【ティバルト】 …この場から離れるぞ
【トト】
えっ？
【黒奏官】 クッ！？
【ティバルト】 俺は、この目で正義を見極めたい… しばし、おいとまさせてもらう
【黒奏官】 チッ！ グリード！
【グリード】
…はい
【ラファエル】
『…お待ちなさい
まだ、あの者との
話が済んでおりません』
【黒奏官】 …ヤツらを率いる マスターのことですな？ 承知しております…
【黒奏官】 あの者だけは、拘束して参りましょう …しかし、何者なのですか、 あの男は？
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