1730202 天上編 第7章 崩れゆく虚像 第3話 舞い降りた天使 自軍ユニット配置直後の会話
【黒奏官】 死んだサイラス少奏が、 君の兄だと…?
【ディーン】 そうだ
【黒奏官】 確か彼はワインバーグ家… 貴族の出身であったように 記憶している
【黒奏官】 …君も貴族の出自だと言うのか?
【ディーン】 ワインバーグ家は アイツがもらわれていった先だ
【ディーン】 俺とサイラスが兄弟になったのは もっと前の話だよ
【黒奏官】 兄弟に…なった?
【ディーン】 俺達が出会ったのはまだ幼い頃… 耕民区の小さな教会だ
【ディーン】 俺もサイラスも 異族の襲撃で家族を失い 共に教会に保護されたんだよ
【黒奏官】 みなしご同士… 共に育った義兄弟というわけか
【ディーン】 王都の貴族に アイツはもらわれていった…
【ディーン】 正直、 会いづらくはなったがな…
【ディーン】 だが…アイツは時々 耕民区に来ていたが 必ず言っていたよ…
【ディーン】 俺達が兄弟であることに 変わりはない、と
【ディーン】 共にマスターになり… 家族を奪った異族どもを 殲滅しようと
【黒奏官】 …胸を打つ話だな
【黒奏官】 だがその話に なにゆえ私が関わってくるのだ?
【ディーン】 …最後に会った時、 アイツは言っていたんだ
【ディーン】 「もし僕が 命を落とすことがあったら 僕との関係を口外するな」と…
【ディーン】 なんでだって聞いたら、 アイツは笑いながら言ったんだ…
【ディーン】 「黒奏官に 粛清されたくはないだろ?」 ってな…
【黒奏官】 ほう…
【ディーン】 暴走したキラープリンセスによって、 ヤツは命を奪われた… そのことは耳にしている
【ディーン】 だが俺は、 アイツの言葉が 気になって仕方がない
【ディーン】 アンタはどうして サイラスをつけ狙っていた?
【ディーン】 アンタは… アイツの死に関わりが あるんじゃないのか?
【黒奏官】 まったく、困ったものだ…
【黒奏官】 恐怖の存在と 都市伝説のように囁かれ、 我々も迷惑しているのだよ
【黒奏官】 誓って言おう…
【黒奏官】 私はサイラス少奏との事件に 関わりはない
【黒奏官】 その事件に関しては 私も耳にした程度だ
【ディーン】 …………
【???】 それはおかしいな… アンタも記憶を失ったのか?
【黒奏官】 …! 誰だ…?
【エドガー】 アンタの依頼で、 俺はサイラスの事件の後始末に 向かったんだ…忘れたのか?
【ディーン】 …! エドガー…お前が…!?
【エドガー】 ああ 思い出せないなら、 もう少し詳細に話して聞かせるが…
【黒奏官】 …………
【黒奏官】 まったく、 どいつもこいつも 手間ばかりかけおって…
【ディーン】 …!
【黒奏官】 この一件はすべて忘れたほうがいい… そう忠告したはずだぞ、 エドガーくん?
【ディーン】 !? マサムネ、お前…!
【エドガー】 マズい…! 逃げるぞ、ディーン!!
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