202304031 初心者クエスト 不可欠彩度レルム 不可欠彩度レルム 第3部 不可欠彩度レルム 第3部 4 - 不可欠彩度レルム-3 不可欠彩度レルム 第3部-3 不可欠彩度レルム 第3部-3 戦闘前
【フライシュッツ】
さっき
グリダヴォルちゃんも来てくれて…
向こうで戦ってくれてるの！
【パンドラ】
…グリダヴォルの方は私が行くわ
マクリル、あなたはフライシュッツを
【マクリル】
…うん！
【マクリル】
やっ！
【マクリル】
キリがない、けど…
魔獣達の注意を引きつつ フライシュッツを見るマクリル
『裏側』を引き寄せる彼女自身を なんとかしないといけないのだが 魔獣を相手にしながらでは難しい
【マクリル】
この魔獣達、すごい数…
私に倒せるのかな…
頼りになるフェイルノート達も 恐らく他の場所で戦っている為 これ以上の加勢は望めないであろう
【フライシュッツ】
…………
子供達をかばい、襲い来る魔獣の 攻撃を捌くフライシュッツも この状況はよく理解できているだろう
【フライシュッツ】
あたしも戦わなきゃ…でも！
戦うことで、子供達やグリダヴォル そしてマクリル達を呪いによって 傷付け、失ってしまうかもしれない…
フライシュッツはその恐怖から 一歩を踏み出すことができない
【フライシュッツ】
大丈夫、大丈夫だからね…
口をぎゅっと一文字に結び フライシュッツにしがみつく子供達
【フライシュッツ】
どうしよう、どうしたら…
おろおろするフライシュッツに 非情にも魔獣達は襲い来る
【フライシュッツ】
あ…
スローモーションにも感じる その光景を見てフライシュッツは あることに気付く
【フライシュッツ】
戦っても、戦わなくても
あたしは失うんだ…
「絶望」 その一言で表せられる思いで フライシュッツの心が満たされた時…
【マクリル】
たぁ！
マクリルが魔獣の群れを乗り越え フライシュッツの元へ辿り着く
【マクリル】
よかった…間に合った
【フライシュッツ】
うわぁぁぁん！
ありがとぉマクリルちゃぁぁん！
マクリルに抱き着こうとする フライシュッツだったが、制止される
【マクリル】
あ、えと…まだ危ないから
嫌とかじゃないと思うから、たぶん
【フライシュッツ】
わわっ、そうだよね
おねーちゃん嬉しくて、つい
【マクリル】
…ふふ
【フライシュッツ】
わ、笑われちゃった～！
【マクリル】
…こんなピンチなのに、不思議
フライシュッツといると落ち着く
大丈夫って、気持ちになる
【マクリル】
マナナンとも違う…
なんだろう、この気持ち
【子供】 ぼくもわかる！ おねーちゃんがきてくれて あんしんしたもん！
ぼくも、わたしも、と子供達 フライシュッツの存在は たしかな救いであったようだ
【フライシュッツ】
こんな…こんなだめだめな
おねーちゃんなのにみんなどうして…
【フライシュッツ】
…ううん、違う
そうじゃないよね！
【フライシュッツ】
みんながこう言ってくれるのに
おねーちゃんが何もしないで
みんなを見捨てるようじゃ…
【フライシュッツ】
あたしはスイハちゃん達のことから
何も成長できてないってことだもん！
自身を奮い立たせ 一歩を踏み出すフライシュッツ
【フライシュッツ】
いっくよ～！
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