2027122 アハト 誰がために
【異族】 グゥ…
【アハト】 これで、問題はないと ご理解いただけましたか…?
今回は平気だったけど、 連携が必要なこともあるし、やっぱり みんなと鍛錬しないかと提案すると…
【アハト】 …では、私の質問に答えてください 私と答えが同じならば、 アナタの意見に従います
【アハト】 人が生きるために、必要なものは なんだとお考えですか?
選択肢:
- やっぱり愛かな? → select_label_01へ
- うーん、お金かな? → select_label_02へ
- 仲間じゃないかな? → select_label_03へ
人が生きるために、必要なものは なんだとお考えですか?
select_label_01:
【アハト】 …愛だけでは、何も守れません
select_label_02:
【アハト】 …お金では、買えないものもあります
select_label_03:
【アハト】 …仲間とはぐれたら、どうするんですか?
select_label_end:
【アハト】 …私とアナタは、やはり 住む世界が違うようです
【アハト】 与えられた任務は果たします… ですが、それ以外のことは どうか構わないでください
そう言い放つと、 アハトはマスターに背を向けて 鍛錬に戻っていった
これ以上は嫌がられるだけだと思い、 マスターはこの場を去ることにした
しかし、このままではいられない、 アハトの心を開くいい方法は ないか、と考えるマスターだった
【アハト】 たあ! やっ!
数日後、マスターは再び 鍛錬するアハトの元へとやってきた
アハトはマスターに気がつくと、 あきらかに迷惑そうな顔をした
【アハト】 構わないでほしいと、 お伝えしたはずです…
そっけない態度は予想していたので、 マスターはめげることなく、 できるだけ明るく話しかける
そろそろお昼の時間だから、 一緒にどうかと思って お弁当を持ってきたんだ、と言うと…
【アハト】 このいい匂いは そのお弁当から…?
【アハト】 …………
【アハト】 …短い時間でしたら、 お付き合いいたします
マスターのお弁当作戦は成功し、 アハトと一緒の時間を獲得できた
【アハト】 …………
アハトは無言で、一見無表情だが わずかに口元を緩ませながら、 食べ進めていく
アハトのこんな表情は初めてだな、と マスターがその可愛らしさに ニコニコしていると…
【アハト】 なにがおかしいんですか、 そんなにニヤニヤして…
マスターは、おかしいんじゃなくて この時間が楽しいんだよ、と返す
【アハト】 そう…なのですか? アナタは変わってますね…
だれかと一緒にご飯を食べるのは 楽しいことじゃない?と マスターはアハトに尋ねる
【アハト】 そう…ですね イヤではないですが…
食事を一緒にしたことで アハトの気持ちも 少し和らいだようだった
【アハト】 …以前にもお話しましたが、 元の世界には、私を救ってくれた 恩人がいます
【アハト】 あの人がくれた…おまもりが、 この世界でも私を守っていると 信じているんです…
【アハト】 その繋がりを実感したくて… だから、わざと危険な場所で 鍛錬をしていました…
そう語るアハトの表情には 深い愛情があらわれていた
その人は、アハトにとって 本当に大事な人なんだね と、マスターは話しかける
【アハト】 はい…
きっとまた会えるよ、 その日が来ると信じよう と、マスターはアハトを励ました
【アハト】 …はい、ありがとうございます
【アハト】 あの…もしよろしければ、 またお弁当をご一緒して いただけますか?
もちろん喜んで、とマスターは答え、 次はどんなおかずがいいか聞いてみた
【アハト】 嫌いな食べ物はありません… そうですね、お肉もお魚もいいけど、 野菜や果物も食べたいし…
アハトは真剣な表情で、 お弁当の内容について 考え込んでしまった
その愛らしい姿に マスターは思わず笑ってしまう
【アハト】 …私は本気で悩んでいるんです、 笑わないでください
その時、マスターたちの背後から お弁当の匂いに誘われたように 異族の群れが現れた
【異族の群れ】 グギャ!
【アハト】 また… 今度は…数が多いようですね
マスターは一度撤退し、隊のみんなと 合流しよう、と言ったのだが、 アハトは単騎で立ち向かっていく
【アハト】 ここは、私が守ります… 安全な場所に隠れていてください
【アハト】 …アハト、いきます
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