210081104 グラム 『神聖プール王国の誓い』
異族を撃退したグラムとマスターは 後日、ふたたびプールサイドに 遊びに来ていた
【グラム】
よーし、この間は、異族のせいで
いろいろうやむやになっちゃったし
今日こそマスターとふたりきりで…っ
【女の子】 あ、あなたたちは…！
【グラム】
え？あなたは、
こないだマスターと一緒にいた…
【グラム】
わ、私とマスターに何の用？
【女の子】 あの… 先日はありがとうございました！ おかげで助かりました…！
【グラム】
う、うん…気にしないで…
それより、怪我はない？
【女の子】 はい！ おかげさまで
【グラム】
そっか…よかった…
【グラム】
…うぅ、ダメだ！
やっぱり気になる！
ねぇ、聞いてもいい？
【グラム】
こないだ、マスターと話してたよね？
秘密がどうとか…
あれ、なんのこと？
【女の子】 そ、それは…その…
【女の子】 えっと…恥かしいんですけど… プールで水着が流されちゃって… その人が見つけて拾ってくれたんです
拾った方も拾われた方も恥ずかしい だから内緒にしたかった そうマスターが説明する
【グラム】
な～んだ
そんなことか～
【グラム】
…でも、マスターが
女の子の水着を拾って
仲良くしてたのは事実なんだよね…
【グラム】
なんか、それはそれで
もやもやするかも…
【グラム】
…うー！
こんなもやもや、
泳いで吹き飛ばしちゃおう！
【グラム】
ほら、マスターも
一緒に泳ご！
【グラム】
マスター、私のこと
引っ張って泳いでよ～
【グラム】
うんうん、そんな感じ！
それじゃあ次は、おんぶして泳いで！
ふたりきりになったグラムは 次々とワガママを言ってきた
仕方ないなぁと苦笑しながら マスターは、すべての要求に 応えていく
【グラム】
ふふ、そうそう
私、こないだはいっぱい頑張ったし
これくらいしてもらわないとね
マスターはグラムの言葉に頷き、 この間はグラムのお陰で助かった、 ありがとう、と感謝の気持ちを伝える
すると、グラムの表情が 少しだけ曇った
【グラム】
…ほんと、マスターは純粋だよね
裏表がないっていうか…
【グラム】
そんなマスターを疑っちゃうなんて
ちょっと反省しないと…
【グラム】
世の中にはいろんな人がいるけど
最初からなんでも疑ってかかるのは
よくないね
【グラム】
心の広いマスターを
ちょっとは見習っていかないとね
そんな心の成長によって グラムは新たな力に目覚める…
【グラム】
ふふ、思いついちゃった
『神聖プール王国の誓い』…ってところかな
【グラム】
この技は、きっと
マスターを守るために使うからね！
【グラム】
でも、今は…
グラムはそう言って、 マスターの顔をめがけて 思いっきり水をかけてくる
【グラム】
ふふ、私を不安にさせた罰として
いっぱい甘えさせてもらうからね
マスター！
そんなグラムの表情は いつも以上に明るく、 晴れ晴れとしていた
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