210091103 バルムンク 『夏暁の如く』
マスターは建物の影で うずくまるバルムンクを見つける
マスターはバルムンクの隣に腰かけ 皆に注目されるのはやっぱり嫌? と優しく問いかける
【バルムンク】 …はい、期待に応えられなかったり 失敗したりして、周りを がっかりさせたらとか
【バルムンク】 そんなことばかりが頭に浮かんで 逃げたくなってしまうんです
それを聞いたマスターは そっとバルムンクの手に 自身の手を重ねた
【バルムンク】 マ、マスター…?
皆がバルムンクに期待をするのは、 その期待に応えられると 信じているから
もし失敗したとしても 少なくとも自分はバルムンクに 落胆なんてしない
マスターは真摯に語りかける
【バルムンク】 …ありがとうございます、マスター
【バルムンク】 マスターが私に期待して… 私を信じてくれているのなら …勇気が出せると思います
バルムンクの踏み出した一歩が 新スキル『夏暁の如く』を 目覚めさせた
そして 水着美女コンテスト終了後─
コンテストは優勝とまでは いかなかったが、 それでも上位に食い込んでいた
緊張していたのによく頑張った、 自分にとってはバルムンクが 一番だった、と褒めるマスター
【バルムンク】 …それはマスターのおかげです
【バルムンク】 目立ったり、注目されるのは まだ怖いけど…マスターが一緒なら 少しだけ頑張れる気がします
【バルムンク】 マスターは私にとって 勇気の源ですね
【バルムンク】 …もう少し勇気が出せたなら もっとマスターと…
【バルムンク】 …くすっ なんでもないです
そう笑うバルムンクの顔には わずかながら 確かな自信が見えていた
【バルムンク】 あの、マスター… 良ければ一緒に もう少し遊んでいきませんか…?
誘いを受けたマスターは バルムンクとプールに向かうのだった
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