210614110 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー 暴走ゲハイムシュリフト ロンゴミアント 暴走ゲハイムシュリフト ロンゴミアント 2 - 1話 暴走ゲハイムシュリフト アロンダイト-1 暴走ゲハイムシュリフト ロンゴミアント-1
【ロンゴミアント】 マスター、失礼します 御用でしょうか?
急に呼び出してすまない とマスター
【ロンゴミアント】 マスターがお呼びならば 私はいつでも…あっ、いえ、えっと
頬を赤らめるロンゴミアント それを微笑んで見守るマスター
【ロンゴミアント】 わ、笑わないでくださいマスターっ
【ロンゴミアント】 私は先代からもマスターのことを 頼むって言われてるんですから しっかりしてないと…
【ロンゴミアント】 なのに… どこか気が緩んでしまって うぅ、恥ずかしい…
マスターの家系は代々奏官として この地の人々を守ってきた
ロンゴミアントは マスターが幼きころに共鳴して以降 長くマスターと共にいた存在だった
【ロンゴミアント】 だからと言って 緩んだ態度は厳禁です… 親しき仲にもなんとやら、ですよ
【ロンゴミアント】 それよりも! マスター、話があるのでは?
【ロンゴミアント】 近々行われる大規模な 任務のことでしょうか?
おお、そうだった とマスター
大規模任務ではないのだけれど と前置きし、新たな任務に ついてマスターは話す
【ロンゴミアント】 そうですか…またあの辺りに 異族が多く出没している、と
【ロンゴミアント】 あそこの近くの商店のおじ様、 息子さんが結婚され家を出た と仰っていましたね…
【ロンゴミアント】 喜んではいらっしゃいましたが 今は心細さもあるでしょうに このタイミングで異族なんて…
でも、自分達がいるから大丈夫だ と力強く述べるマスター
【ロンゴミアント】 …っ! そうですね、マスター!
【ロンゴミアント】 その為に私達がいるのです…っ! 力ある者がその力を正しく行使する
【ロンゴミアント】 先代…いえ、それだけではなく この家に連なる者達すべてが 守ってきた信条であり、使命
ロンゴミアントの言葉に 頷いて返すマスター
【ロンゴミアント】 その信条は夢や理想だと 言われ続けてきましたが… マスター達は成し遂げてきました
【ロンゴミアント】 私の力は微々たるものですが この家のキル姫として… ここにいられて、とても光栄です
大げさだよ とマスターは照れ笑いを浮かべる
【ロンゴミアント】 そんなことありません! マスター達の偉業の素晴らしさを 褒め称えて何が悪いのですか!
そういうまっすぐさに 我々は救われてきたんだ と突然、部屋の外から声がする
【ロンゴミアント】 先代! お体の調子はよろしいのですか?
先代 この家の前当主にして ロンゴミアントの前マスターだ
ずっと、私達はロンゴミアントに 救われてきた、何か恩返しが できるといいが…と先代
【ロンゴミアント】 そんな…私はこうして皆様と 一緒にこの地を守るという使命を 全うできることが何よりの報酬…
【ロンゴミアント】 そう仰っていただけるだけで 何物にも代えがたいのです、先代
【ロンゴミアント】 それに、今もこうして マスターが立派にその役目を果たす その隣にいられるのですから
マスター、そして先代もまた ロンゴミアントに深い感謝を伝える
【ロンゴミアント】 感謝は私こそ、です けれど、私はキル姫としての 役目を果たすことしかできません
【ロンゴミアント】 この身に代えてもマスターや 先代、それに奥様達も 私がお守りします
街の人々にも感謝され 周囲の奏官からも信望の厚い マスターの家系
だからこそ、なのか そんな存在を疎ましいと そう思う者もたしかに存在した
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