210901030 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第8章 ビギニング・オブ・ジ・エンド 第1話 キル姫の治める町-3
【アルマス】 ごめんなさい… 私自身の記憶は戻らなかった 天上世界でのことも…
【アルマス】 きっと私が何か失敗して、 ティルフィングとあなたの間を 取り持つことができなかったのよ
【ラグナロク】 そんなに自分を責めないで どうにもならない理由があったの かもしれないんだから
【ラグナロク】 それに、ヴァリン博士が遂行しようと していた計画について知ることが できたのは大きい
【ラグナロク】 「イミテイトシステム」はハリーの 助けもあって私が手にできた
【ラグナロク】 あとは「ディスラプター」だけど、 それについてヴァリン博士は 何も言っていなかったの?
【アルマス】 私もAIデュリンに所在を確認して もらったんだけど…
【アルマス】 すでに誰かが入手しているという ことしか分からなかったわ
【ラグナロク】 誰かが入手した? ティルフィングがすでに手に入れて いる…?
【アルマス】 …ごめんなさい 私にインテグラルキラーズだった頃の 記憶が残っていれば
【アルマス】 そのことも分かったかもしれない のに…
【ラグナロク】 それは仕方ないわ 地上の奏官やキル姫達から 話を聞かなかったの?
【アルマス】 あ、そうねっ… ごめん…ちょっと自分のことで いっぱいいっぱいになってたわ…
【アルマス】 でも、確かに…地上で聞いたような 覚えがあるのよね…
【アルマス】 ああ、もうっ! こういう肝心なことを何で覚えて ないの、私って…
【ラグナロク】 ディスラプターについては、 皆で探すことにしよう それから…
【アルマス】 ティルフィングね
【ラグナロク】 ええ 彼女がどうしてユグドラシルの中に 入ったのか…
【ラグナロク】 その理由を確かめに行かないと 明日、皆でこれからのことを 決めるわ
【アルマス】 うん… ねえ、女神エイレーネって知ってる?
【ラグナロク】 急にどうしたの? エイレーネは平和を司る女神よ それと、ティルフィングの母親ね
【アルマス】 ええっ!? そうだったの…
【アルマス】 ヴァリン博士が別れ際、 「ティルに会ったら、エイレーネと 再会できたか聞いておいて」って
【アルマス】 そう言ってたのよ そう…母親だったんだ…
【ラグナロク】 …「再会できたか」? 女神エイレーネは自ら石像になって 封印されたままのはずだけど
【アルマス】 えええっ!? ちょっと! 何がどうなってるのよ!?
【ラグナロク】 あなたが記憶を失っているだけだと 思う 天上世界では有名な話だから
【ラグナロク】 でも、ティルフィングは母親と 会おうとしていたのね… 確認しておいた方がいいかも
【ミネルヴァ】 なるほど とても興味深いお話しでした
【フライシュッツ】 ラグナロクちゃんは世界を救う キル姫の一人なんだね~♪
【ラグナロク】 フライシュッツ、抱きつかないで
【スイハ】 …………
【スイハ】 アルマスが焦ってるように見えていた のは、そういう理由があったから だったんだ
【スイハ】 私がもっと上手く話を聞いてあげられ れば良かったのに…
【ダモクレス】 それじゃ、クレス達は ディスラプターを見つけ出せば いいんだねっ
【ネス】 それだけではありません インテグラルキラーズの脅威は 去っていませんよ
【ミネルヴァ】 ネスの言う通りです ディスラプターの捜索と ティルフィングの追跡…
【ミネルヴァ】 それに加え、残りのインテグラル キラーズから天上世界を守らなくては ならないんです
【ミネルヴァ】 戦力の分散は避けたいところですが…
【エルキュール】 大丈夫ですよ、ミネルヴァ! 私がいます 私達がいます!
【エルキュール】 私達はみんなの希望です 離れていても繋がっています
【グラーシーザ】 うむ! ちょうじょう!
【グラーシーザ】 あたしたちはラグナロクをとおして つねにつながっている ききにおちいったとしても…
【グラーシーザ】 そのきずなでどんなききも ふんさいしてみせる!
【ラグナロク】 ふふっ 頼もしいわ
【ラグナロク】 ミネルヴァ、ティルフィングは 私とアルマスで追跡しようと思う
【ラグナロク】 ここの指揮はあなたに任せていい? デュカキス大奏官達とも連携して 天上世界を守って欲しい
【ミネルヴァ】 お任せ下さい ディスラプターの捜索も 進めておきます
【アルマス】 地上世界の人達にも聞いてみた方が いいかもね スイハは一度、降りてるし
【スイハ】 はい あちらの方々とも話してみます
【スイハ】 ジーベンという奏官が、 「ディスラプター」と口にして いたような記憶が…
【ミネルヴァ】 それから、エイレーネについても 確認しておきますね
【ミネルヴァ】 石像がある泉は、ここからそれほど 離れていなかったはずですので
【ラグナロク】 ありがとう よろしく頼むわ
【アルマス】 そういえば、ハリーは元に戻ったの よね?
【アルマス】 今なら色々話が聞けるかな?
【ハリー】 …………
【ダーインスレイヴ】 気分はどうだ、ハリー?
【ハリー】 ダーイン… うん…大丈夫だよ
【ハリー】 心配かけちゃったみたいで、 ごめんなさい…
【ダーインスレイヴ】 おぬしが無事ならそれでいい もう肩の荷は降ろせたのだろう?
【ハリー】 うん… 僕の役割は終わった… 終わった、はずなんだけど…
【ハリー】 何だろう…? まだ、やり残してることが あるような気がするんだ…
【ハリー】 そのことだけが… 気掛かりかも…
【ダーインスレイヴ】 そうか わたしの力が必要になったら、 いつでも言うと良い
【ダーインスレイヴ】 わたしはおぬしに剣を捧げた キル姫なのだからな
【ハリー】 ありがとう …そういえば、僕の中に意識が 入ってた人ってどんな人だったの?
【ダーインスレイヴ】 カミトか?そうだな… 未熟だが、だからこそ今後が 楽しみな若者だったよ
【ダーインスレイヴ】 ふむ 彼は地上でしっかりやっている だろうか
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