220121101 スラーンド 甘んじて警護
【スラーンド】 …やっぱり、良いわねこの雰囲気 たくさんの人がいて、にぎやかで
【スラーンド】 なによ、マスター? もちろん、わかってるわよ
【スラーンド】 今日の私たちの仕事は この舞台の護衛… 主役じゃないってことくらい
そう言って、スラーンドは つまらなそうに顔をそむけた。
マスターとスラーンドは とある大きな催しの警護として このジャングルの広場に来ていた
村ひとつほどの広さの会場は 森に隣接しており、場合によっては 異族が侵入してくる可能性もある
そういう意味では彼女達を警護に 据えたいと考えるのは 当然の心理だろう
そして、マスターとスラーンドが 詰めているのは、その西端
ジャングルのすぐそばまで食い込んだ 会場の端も端であり つまりは全く目立たない場所だった
遠くからは、観客たちの歓声が さざ波のように響いて来る
【スラーンド】 もうっ、どうしても私の力が 必要だって頼み込むから この仕事を受けたのに…!
そう言って、スラーンドは 不機嫌そうに鼻を鳴らす
偶然、彼女の戦いを目にした 今回の主催者に、力を貸して欲しいと 請われてここに来たのだが―
その願いがただの会場警備と知り いくらか落胆しているようだった
【スラーンド】 まあ、いいわ どうせ、こんなことだろうと思った
【スラーンド】 はぁ、タダで催しを見れると思って 引き受けてあげたのに…
ひとしきり文句を言い終えた彼女は そこでマスターの視線に気づき バツが悪そうに顔をそむける
【スラーンド】 ええ、ええ! わかってるわ 仕事は真面目にやる 当然でしょう?
【スラーンド】 でも、酔客の相手やケンカの仲裁は もう飽きちゃったのよ…
【スラーンド】 まあ、トラブルが少ないのは 良い事なんだけれどね
不満げな顔をしながらも、 真剣に警備に取り組むスラーンドに マスターは思わず笑みを浮かべた
【スラーンド】 なによ、その顔…
選択肢:
- スラーンドが真面目で助かるよ → select_label_01へ
- やっぱり舞台に出たかった? → select_label_02へ
- スラーンドとふたりきりだから、つい → select_label_03へ
なによ、その顔…
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【スラーンド】 そ、そう? まあ、当然だけれど…
select_label_02:
【スラーンド】 その方が盛り上がるって話よ! それだけっ
select_label_03:
【スラーンド】 も、もうっ、だから仕事中でしょうっ
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【スラーンド】 さ、もう一度見回りしておきましょう よくないモノが紛れ込んでるかも しれないし―
彼女がそう呟くのと同時、会場の方で 悲鳴が上がる
酔客か、興奮した不審者か あるいは異族が現れた可能性も 低いがゼロではない
【スラーンド】 …! 行くわよ 、マスター!
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