230013213 ロンギヌス 海上遊戯・海鳥の恩返し
【ロンギヌス】 おにいさんは、 わたしがまもります…っ!
ロンギヌスはそう宣言したものの 砂浜の上で足を震わせている
【ロンギヌス】 いつもやさしいおにいさんに なんのおんがえしも… まだ、できてないから…っ!
ロンギヌス、危ないから逃げて! マスターはそう声をかけるが 彼女は逃げなかった
【ロンギヌス】 おみずは、こわいです…っ! いぞくは、もっとこわいです…
【ロンギヌス】 だけど… おにいさんがいなくなるほうが もっと、もっとこわいから…っ!
【ロンギヌス】 だから、わたし…っ がんばりますっ!
ロンギヌスは浮き輪を 頭からすっぽりかぶり、 槍を力強く振り上げた
怖くて前に出られなかった彼女が 勇気を出して海に飛び込む
その勇気が、彼女の 内に秘めた能力を開花させる…!
【ロンギヌス】 あたって…! 『海上遊戯・海鳥の恩返し』――ッ!
ロンギヌスの一撃が放たれ、 ざっぱぁん! とけたたましい水しぶきが上がった…
結果として、ロンギヌスの一撃は、 マスターを追ってきた 異族達を一網打尽にする形となった
いやぁ、ありがとう おかげでビーチを再開できるよ、 と街の人達からお礼の言葉も貰えた
すっかり賑やかになったビーチで、 二人はシートを広げて 景色を楽しんでいる
さっきは助けてくれてありがとう と、マスターはロンギヌスへ お礼を告げた
【ロンギヌス】 …おにいさんには、 いつもおせわになってるから いいんです
そういって彼女は、 褒められて嬉しそうに笑った
【ロンギヌス】 なんだかほめられると すこしだけはずかしいです
【ロンギヌス】 でもほんとうは…ずっとまえから おにいさんにはおれいを いいたかったんです…
【ロンギヌス】 おにいさん、いつもおせわしてくれて ありがとうございますっ
真っ直ぐ伝えられた彼女の謝意に マスターは少しだけ面食らって こちらこそ…とだけ返した
【ロンギヌス】 おにいさんも、 はずかしがりやなのですか?
彼女の問いに、 マスターはこう答えた…
選択肢:
- 恥ずかしがり屋だよ → select_label_01へ
- 恥ずかしがり屋じゃないよ → select_label_02へ
- ロンギヌスの笑顔が眩しかったんだよ → select_label_03へ
おにいさんも、 はずかしがりやなのですか?
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【ロンギヌス】 おにいさんもわたしと いっしょなんですね!
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【ロンギヌス】 おにいさんはどうどうとしてて すごいですね!
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【ロンギヌス】 ご、ごめんなさい… …え、ちがう? ほめてくれたんですか?
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【ロンギヌス】 えへへ… うれしいです
そう言って、ニコニコと 笑顔を浮かべるロンギヌス
それからしばらくの間 平和になったビーチで 二人は束の間の休日を楽しんだ
そんな楽しい時間もすぐ終わり 帰る時間が近づいてくる
海の色が少しずつ変わっていく様を 眺めて、ロンギヌスは名残惜しそうに こう言うのだった…
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