230241103 蜻蛉切 『東國無双の剛胆』
パラソルを飛び出した蜻蛉切に ついていけず、 転んでしまうマスター
そのままマスターは 助けようとしてくれた蜻蛉切と プールに落ちてしまう
そして、立ち上がる マスターの前には、 うつむく蜻蛉切がいた
【蜻蛉切】
…ごめん、殿
【蜻蛉切】
私…自分のことしか
考えてなかった…
【蜻蛉切】
殿に水着姿褒めてもらって…
一緒に遊ぼうって言ってもらえて…
【蜻蛉切】
嬉しくって…調子に乗って…
それで、殿を危険な目に
合わせちゃった…
【蜻蛉切】
私、自分のことばっかりで…
殿のこと振り回しちゃった…
大丈夫だよ、蜻蛉切 マスターは声をかける
滑ったのは 自分の不注意もあったし…
それに、蜻蛉切は 自分を助けようとしてくれた
たしかにさっきの蜻蛉切は、 自分のことしか 見えてなかったかもしれない
でも、それに気が付けるのなら 大丈夫だよ
マスターは蜻蛉切の眼を見つめ、 そう伝えた
【蜻蛉切】
殿…
【蜻蛉切】
…ありがとう、殿
でも、それに気が付けたのは
殿の優しさのおかげだよ
【蜻蛉切】
私、これからはどんな時でも
周りに気を配る
【蜻蛉切】
自分だけじゃなく、仲間や
…大切な殿のために
誓うように、蜻蛉切は言う
その決意が、彼女に新たなるスキル 『東國無双の剛胆』をもたらした
【蜻蛉切】
じゃあ殿、今度こそ遊びましょ
【蜻蛉切】
日焼け止めが落ちないように
浅いプールでね
蜻蛉切に手を引かれて マスターは再び歩き出す
その歩調は 早くもなく遅くもない ちょうどいいペースだった
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