250011104 ケラウノス 『神聖プール王国の誓い』
後日― マスターはケラウノスに引っ張られ プールへとやってきた
【ケラウノス】 さあマスター、こっちこっち このパラソルの下に座って
【ケラウノス】 なにをするのって…ナンパ待ちだよ この前の続きのね
この前の続き…とマスターが呟くと ケラウノスがぐいっと近づいてくる
【ケラウノス】 ねえ、マスター この前は、誤魔化されちゃったけどさ
【ケラウノス】 私が一番ナンパされたいのって… 誰だかわからない?
ケラウノスの手にはグラスが そこには、2本のストローが差してある
【ケラウノス】 ほら、目をそらさないで ねぇねぇ、わかるよね?
…わかった、と覚悟を決めるマスター 今日はふたりでプールを楽しもう とケラウノスを誘う
【ケラウノス】 …ふふ。もう、仕方ないなぁ
ケラウノスは少しもじもじしながらも 嬉しそうに答える
【ケラウノス】 マスター、 私のことナンパしたんだから ちゃーんと私にかまってよね
【ケラウノス】 私もちゃんと…マスターのことかまうから
その時 無数の光がケラウノスの周りで輝きはじめた
【ケラウノス】 言ったよね。力を抑制して 大事な時に開放するんだって
【ケラウノス】 今がその時… マスターが私をナンパしてくれた今が
光はやがて、 ケラウノスを包みはじめる
【ケラウノス】 新しい技、会得したよ… 『神聖プール王国の誓い』!
それはまさしく、 彼女が新たなスキルに 目覚めた瞬間だった
【ケラウノス】 ね、私、いつも以上に… すっごくきれいでしょ?
【ケラウノス】 だからー、ほら!
ケラウノスはストローをくわえて マスターを促す
少し恥ずかしさもあったが ケラウノスに押されるように マスターもストローを口にする
…が、その時だった
【ケラウノス】 あ、いっけなーい!
【ケラウノス】 私、さっきナンパされた女の子と 遊ぶ約束してたんだった!
ケラウノスは急にストローを離すと 走り出していく
マスターが少しあきれながら その様子を眺めていると ケラウノスが急に振り返った
【ケラウノス】 けど、ちょっとだけ遊んだら すぐ帰ってくるから!
【ケラウノス】 そしたら、後はずーっと ふたりで遊ぼうね♪
それだけを言うと また走り出していった
マスターは苦笑いしながらも 仕方ないなとケラウノスを見送った
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