250141213 巴 マミ 海岸の水花火
【異族】 グキャアアアッ!
【マミ】 あっ、そこは!
激しい戦闘…とくに異族の攻撃は 迷路の壁をたやすく壊してしまう
【マミ】 くっ…どうにかして 攻撃を抑えないと…
マミはみんなが作った迷路を かばうように戦うが、限界がある
【マミ】 ああっ…
マミの想いはむなしく 敵の攻撃によって迷路は めちゃくちゃになってしまった…
【マミ】 もう、怒ったわっ!
しびれを切らしたマミの一言 マスターの思いも同じだ
ふたりの思いはひとつになり 新たな力がマミに宿る
【マミ】 観念しなさい… 『海岸の水花火』!!!
マミが敵を退けはしたが 残ったのは迷路の残骸の山 それ以外に何もないただの砂浜
【マミ】 せっかくの迷路が… みんなが頑張って作ったのに…
落ち込むマミのもとへ 迷路を作った姫達が駆け寄る
【マミ】 …そう、みんなも戦ってたのね
ほかの姫達もまた迷い込んだ 敵の対処に追われていたようだ
そして楽しんでくれていたマミが 落ち込み過ぎないように 仕方ないよ、と慰めてくれる
【マミ】 形あるものはいつか壊れる それはわかっているけれど…
【マミ】 わかっていても、寂しいわ だからこそ、守りたかったの…
そう言って俯くマミだったが ふと何かに気付いたように顔を上げる
【マミ】 あれ…砂のお城?
マミが見つめる先には 崩れかかってはいるが明らかに 姫達が作ったであろう砂の城があった
マミに喜んでもらおうと思って… と、姫達
【マミ】 ゴールの先にこれがあったら とっても嬉しかったと思うわ!
マミの言葉に喜ぶ姫達 そう言ってくれるマミがいるなら また何度だって作ればいいと話す
【マミ】 そうね… その時は私にも手伝わせてね
マミの答えに 笑顔で頷く姫達だった…
【マミ】 …………
騒ぎが落ち着いてしばらく経つのに まだ砂の城の前にいるマミに 気付くマスター
【マミ】 また作ればいい それもわかってるんだけれど…
【マミ】 でも、楽しかった思い出の形が こうして壊されてしまったことは 悲しい記憶になっちゃうのよね…
誰かと海で過ごせるなんて嬉しい そう言っていたマミにとって
迷路が壊されてしまったことは より悲しい出来事なのだろう
マスターはそれでも、と もっと楽しいことで悲しいことを 塗り替えてしまえばいいと声をかける
【マミ】 マスター…
マミはマスターが来ていたことに 気付いていなかったようだ
【マミ】 …あら、ティータイムのお誘い? ふふっ、違うの?
マスターに心配をかけまいと マミは少しだけ強がって いつも通りに返すのだった
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