250161101 フラベルム お断りです
砂浜にやってきたマスター 集合の約束通り フラベルムはここにいた
【フラベルム】
あら、遅かったですね？
このまま来ないのかと
思っていましたわ
待たせてしまったことを謝り 彼女を泳ぎに誘うマスター
【フラベルム】
あの海の中へですか…
【フラベルム】
…悪いのですけれど
そのお誘いは断らせていただきます
予想外の答えに 固まってしまうマスター
【フラベルム】
海で遊ぶあの者達を見てください
恥ずかしげもなく肌を露出し
あられもない姿で水に濡れる…
【フラベルム】
…下品ですわ
淑女のすることとは思えません
【フラベルム】
それに…わたくしの水着も
不本意ながらあの者達と
同じようなデザインなのです
【フラベルム】
あそこに入っていったら
わたくしも同じ類いの下品な女だと
思われてしまいますわ！
【フラベルム】
このわたくしが下品だなんて…
想像するだけでおぞましい…
万死に値しますわ
そう言って 海から目を逸らす彼女
【フラベルム】
そういうことですから
あなたが行きたいのならば
お独りでどうぞ
【フラベルム】
あの下品で恥じらいのない海中は
あなたのような身分の者にこそ
お似合いの場所ですわ
そんな突き放すような言葉を並べ 砂浜の上に座り込むので マスターは隣に腰を下ろす
そして、自分もここにいるから と、マスター
【フラベルム】
な、なんなのですか、あなたは…
【フラベルム】
海に行こうと言ったかと思えば
今度は一緒にいるなどと…
【フラベルム】
ころころと意見を変えて
あなたは自分の意志というものを
持ち合わせていないのですか？
【フラベルム】
もう、勝手になさってください…
機嫌を悪くしたように そっぽを向いてしまう彼女
しかし、なんとなくフラベルムの 頬が赤く染まっているように見えた マスターであった
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