310051211 リットゥ・D. plug・ナベリウス はじまる地獄のトレーニング
【リットゥ】
甘い！まだ甘い！
お前らの心臓には、
甘ったるい正義が染みついている！
【リットゥ】
正義や愛などを信じる者は弱い
勝者はいついかなるときでも
卑劣である
【リットゥ】
だから鍛え直してやろうというのだ
教官である、この私がな！
カカカッ！
高圧的な彼女に反対できる者はおらず 今日も厳しい訓練が行われていた
トレーニングのさなか マスターはふと森を見上げる
たまにはピクニックでもしたいな と、ぽつりと呟いた
【リットゥ】
ほぉう、ピクニックか
そんなことを考えていられるほど
私のトレーニングは生温いか？
いつの間にか近くにいたリットゥ
【リットゥ】
お前は相変わらず甘すぎるようだ
いいだろう
【リットゥ】
お前に特別訓練を命じる！
本番で死なぬよう
訓練で死んでおけ！
こうして 森での地獄のトレーニングが 幕を開けるのだった
【リットゥ】
息が上がっているな、マスター
準備運動で音を上げるつもりか？
【リットゥ】
ほら、足が上がっていないぞ
それにちゃんと前を見て走る！
もし罠など仕掛けられていたら…
…プツン と、そのとき 張り詰めた何かが切れる音がした
【リットゥ】
っ……！？
しまった…！
リットゥの死角から 丸太が振り子のように 襲い掛かる！
マスターはリットゥをかばうため 咄嗟に飛び出していた
【リットゥ】
っ！
マスター！
マスターは罠を食らって そのまま崖下へ落ちていく
【リットゥ】
マスターに注意するあまり
自分への警戒を怠るとは…
【リットゥ】
なんて…なんて、ふがいない！
物音を聞きつけたのか 敵の兵士がやってきて マスターへと向かっていく
【リットゥ】
こんなところにまで
侵攻しているとは
どこの兵士だ…っ！
【リットゥ】
マスター！
そこを動くなよ！
今、助けてやる！
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