310417212 ベガルタ 勇気づける遠吠え
マスターとベガルタは まだモラルタを見つけられていなかった
時が経つと共に、 ベガルタの顔が曇っていく
【ベガルタ】 …モラが手を離しても、 私は手を離しちゃいけなかった
【ベガルタ】 手を離したら、モラはどうなる? …私のところからいなくなる
【ベガルタ】 モラがいなくなったら、 どうなる?
【ベガルタ】 …生きてる意味がなくなる
ベガルタを安心させようと マスターは優しく声をかけるが、 ベガルタには届いていない様子だった
【ベガルタ】 モラがいないとつらい? 悲しい?誰が?私が? 俺が?僕が?アタシが?
【ベガルタ】 つらいのは僕かな? 悲しいのは俺か?
【ベガルタ】 じゃあアタシと私は――
ベガルタを落ち着かせようと マスターはベガルタに 手を差し出す
【ベガルタ】 俺にさわるんじゃねぇ!
その手を勢いよく振り払うベガルタ
【ベガルタ】 …あっ
我に返ったベガルタは 驚いているマスターを見て 罪悪感に襲われた
【ベガルタ】 俺、いや、私…どうして… あぁ…違うの…
【ベガルタ】 先ほどまでと違う 動揺を見せるベガルタ
そんなベガルタを安心させるように 頭を優しく撫でるマスター
【ベガルタ】 …!!
少し落ち着きを見せたベガルタ マスターは、一人でモラルタを 探しにいくとベガルタに告げる
【ベガルタ】 待つの? 私だけ? 一人ぼっちで? どうして?
気持ちが落ち着かないだろうから ここで待っているようにと ベガルタに指示を出すマスター
【ベガルタ】 …俺を置いていなくなったら 許さないからな!?
口調が荒れているのを見て、なおさら 早くモラルタを見つけなければと 決意をするマスター
必ず見つけてくると約束し できるだけベガルタを安心 させようとするマスター
【ベガルタ】 …わかった ちゃんと待ってる
ベガルタが落ち着いたのを確認し マスターはようやくその場を発った
ふと一人になり、先ほど頭を 撫でられたことを思い出すベガルタ
【ベガルタ】 …マスターの手、大きいし あったかかった…
【ベガルタ】 …ちゃんと帰ってきてくれるよね? モラルタも、マスターも
【ベガルタ】 …どうしてかな、 マスターもいなくなると思ったら ものすごく不安だよ
【ベガルタ】 あの人は、モラとは違うのに
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