Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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320042212 パラシュ・D. plug・アスタロス ハロウィンver. やがて世界を担う者よ

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3200421.png 【パラシュ】 散々暴れ回ってくれたね でも、これで最後だ

パラシュは淡々とトドメの一撃を放つ 魔獣は残らず蹴散らし これで街の危機は去った…しかし

うわぁん、と子供の泣き声が響き渡る

激しい混戦になったため ハロウィンの会場はぐちゃぐちゃに なってしまっていたのだ

3200421.png 【パラシュ】 …これだから子供は嫌いだよ

マスターは子供達に駆け寄って 大丈夫、大丈夫だよ と声をかける

3200421.png 【パラシュ】 気休めはやめてあげなよ、マスター 壊れたものは戻らないさ

3200421.png 【パラシュ】 ハロウィンまでもう時間もない 直すにしても彼らだけでは、 どうがんばっても間に合わないね

そうか、と彼女の言葉で マスターは気づく みんなで手伝えばいいんだ、と

3200421.png 【パラシュ】 み、みんなって…ボクらで 協力しようっていうのかい!? ウチは託児所じゃないんだぞ

みんなでやればきっと楽しいよ 子供達も助けられて、一石二鳥だ とマスターは微笑む

3200421.png 【パラシュ】 …ねえ、マスター ボクは君の理想のために 戦っているんだ

3200421.png 【パラシュ】 弱者である子供達のために 協力する必要なんてない 切り捨てるべきだよ

またこの街を買出しのために 利用しないとも限らないでしょ? とマスター

彼らを助けることは、 隊にとっても利点はあるよ とマスターはパラシュを説得する

3200421.png 【パラシュ】 却下だ …と、言いたいところだが 君がそう言うなら仕方ないね

助かるよ、パラシュ とマスターは微笑んだ

3200421.png 【パラシュ】 …で、なんでボクに調理器具を 渡すんだい、マスター 会場の修繕が先じゃないのかい

そっちは他の人達がしてくれるから 僕らはこっちだよ とマスターは笑顔を向ける

子供達にクッキーの 焼き方を教えてあげよう と、マスターはパラシュを手招きした

3200421.png 【パラシュ】 …仕方ないな、本当に ほら、一回しか教えないからね ちゃんと見ててよ

パラシュは手際よく作業を進める その動きを、子供達は じっと見つめて…

あっという間に真似をして 楽しそうにクッキーを作っていった

3200421.png 【パラシュ】 …すごいな まさか本当に一回で 覚えてしまうなんて…

目を丸くするパラシュに マスターはこう言葉をかけた

この子達はこうやって どんどん吸収して成長していくんだ それにね…とマスターは遠くを見る

平和な世界を作るのは 未来のこの子達なんだよ と、マスターは続ける

3200421.png 【パラシュ】 …マスターの理想、平和な未来を この子達が?

どんな成長もできる この子達は未来の可能性なんだ と、マスターは優しく微笑んだ

3200421.png 【パラシュ】 …………

パラシュが考え込んだそのとき…

助けてくれぇ! と街の人の叫び声が上がり 続いて、魔獣のうなり声が響き渡った

みんな逃げて! とマスターも声を上げる

街の人々が慌てて逃げ出す中で パラシュはじっと 魔獣がいる方を見つめる

3200421.png 【パラシュ】 …新手の魔獣か さっきの報復に仲間を連れて やってきたのかな

このままでは先ほどの二の舞だ 魔獣の侵入を許せば、 また会場が壊されてしまう

3200421.png 【パラシュ】 くっ

パラシュは気怠そうに武器を構えると 逃げてくる人々の動きに逆流して 淡々と魔獣へと歩を進める

子供達をまた悲しませるわけには いかない…どうかお願い、パラシュ とマスターは彼女に頼み込んだ

3200421.png 【パラシュ】 …ああ わかってるよ、マスター 会場に来る前に仕留める

背を向けたまま 彼女はひらりひらりと 手を振った

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