Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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320101213 ウコンバサラ・D. plug・ヴィネ 魔眼『創壊の洞察』

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3201011.png 【ウコンバサラ】 それじゃあ… この場所は解体しないといけないね…

先にみんなを帰らせた後 少し物悲しそうに告げる彼女に マスターは待ったをかける

どうせなら、一度その塔に 入ってみよう

それは彼女にとっても まさかの提案だった

3201011.png 【ウコンバサラ】 えっ、本当にいいのかい? むしろどうしてノリノリなのか 分からないくらいだけど…

3201011.png 【ウコンバサラ】 でもキミの頼みなら問題なしだよ というより、ちょっと嬉しいな 私の塔に自分から来てくれるなんて…

ふふふ、と不敵な笑みを浮かべる ウコンバサラに、相変わらずだなと 思いつつも案内されるマスター

城壁とその入り口は魔獣により 一部が破壊されてしまっているが その中はいたって新築そのものだった

3201011.png 【ウコンバサラ】 本当は、ここを一つの 王国にしたかったんだ

3201011.png 【ウコンバサラ】 キミと隊のみんなしかいない この世で一番平和な国にね

3201011.png 【ウコンバサラ】 だけどその計画は 当分の間見送ることにしたよ

3201011.png 【ウコンバサラ】 私はもっと自分と、みんなのことを 信用しなくちゃいけないからね

改めて自分のあり方を示す彼女から とんでもない思惑があったことを 伝えられるマスター

それが現実のものにならなくて 良かったと一安心するのと同時に 成長する彼女を見守ろうとも思った

3201011.png 【ウコンバサラ】 あ、そうだ ここで一番の景色が見えるところに 招待してあげるよ

3201011.png 【ウコンバサラ】 そう 私が造った 自慢の最上階にね

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3201011.png 【ウコンバサラ】 やっぱりここから見える景色は いいものだね それもキミと一緒なら、なおさらさ…

連れてこられたのは塔の一番上 地平線とまではいかないが 辺り一面を見渡せるほどの高さだ

3201011.png 【ウコンバサラ】 ここでキミと沈んでいく夕日を眺めて 他愛のないことをおしゃべりして 毎日を過ごす…

3201011.png 【ウコンバサラ】 最高の一日の過ごし方だね

3201011.png 【ウコンバサラ】 いつかきっと、世界が平和になったら もう一度私の塔を造って 一緒にいられたらいいね…

心のうちに秘めていた夢 当分は叶わないこととなったが 諦めてはいない

いつの日かきっと叶うことを信じて、 ウコンバサラはマスターに打ち明ける

3201011.png 【ウコンバサラ】 口にすると少し恥ずかしいね ……でも、キミなら笑わないで くれるって信じてたよ

3201011.png 【ウコンバサラ】 この夢も キミとのおそろいにしたいな

マスターの顔を見るのが 恥ずかしくなった彼女は 広大な大地へと目線をやる

だが彼女の目には 信じがたい光景が飛び込んでくる

3201011.png 【ウコンバサラ】 みんな…っ!

先に帰らせていた他のメンバーが 魔獣の残党に襲撃されていたのだった

3201011.png 【ウコンバサラ】 大変だ! すぐに助けにいかなくっちゃ!

慌てて飛び出そうとする ウコンバサラを止める マスター

大丈夫、君が全部、 背負いこむ必要は ないんだと続ける

君が守り続けなくても 彼女達は危機を 乗り越える強さを持ってる

マスターの読み通り 戦況は次第に優勢になり 次々に魔獣を倒していく

3201011.png 【ウコンバサラ】 あ… やった…みんな勝ったよ! 誰一人欠けないで勝ったんだ!

3201011.png 【ウコンバサラ】 はは…みんな強いじゃないか… …私がここまで心配しなくても 大丈夫なんだね…

新たなる可能性を垣間見た彼女は ほっと胸をなでおろす

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戦闘を潜り抜け、 満足そうな顔をしている キル姫達を見るウコンバサラ

信じること 簡単なことのように見えて 実は難しい

そんな大切なことを 改めて実感させられる

これが味方を信頼することだよ そうつぶやくマスターに 少女は静かに微笑み返したのだった

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