330011211 ロンギヌス・聖鎖・ガブリエル 言葉の重みと責任
マスターの隊に新しく入った姫、 ロンギヌス
ある日の戦闘にて…
【ロンギヌス】
ロンギヌス・聖鎖・ガブリエル
【ロンギヌス】
セイントキラーズの
『神の御力』として、
【ロンギヌス】
平穏なる世界を実現します！
【ロンギヌス】
立ちはだかる者には、
私が終焉を告げましょう！
そう、彼女は以前、ハルモニア教皇国で 『セイントキラーズ』の一人に 数えられていた程の実力者だった
戦闘が終わり、特訓の時間
疲労でひざをついた姫に対し…
【ロンギヌス】
立ってください
この訓練は、次なる
平穏のためにあるのですから
彼女は審判を告げる厳粛な天使 ガブリエルを聖鎖されているため、 少々 高圧的なところも…
しかし、その心の奥に秘めたる 慈悲の精神から、 隊の姫から好かれていた
そんな、ある日─
マスターの隊は 次の目的地を目指して 長い道のりを移動していた
【ロンギヌス】
お怪我をしている方、
大丈夫ですか…？
中には傷を負っている 姫もいたが、みんな体に鞭打ち、 先を目指していた
【ロンギヌス】
…正直、あまり
無理をさせられない方もいますね…
ここは慎重に判断せねば…
そして、日は暮れ始め、 夕刻に差し掛かった時…
事件は起こった
【ロンギヌス】
マスター…よろしいですか？
真剣な表情で思案中のマスターに、 彼女が声を掛ける
【ロンギヌス】
迷っておられるのですね…？
このまま街を目指すべきか、
今日はここで野営すべきか…
【ロンギヌス】
怪我をしている姫のことを考えると、
街の宿でぐっすり休ませてあげたい
【ロンギヌス】
でも…
【ロンギヌス】
街まで歩かせること自体、
傷を負った姫にとっては
辛いことなのではないか…と
…うん と、素直に首を縦にするマスター
２人のやり取りを聞いていた 負傷中の姫は…
「私は大丈夫だから、街まで行こう」 とマスターに進言する
このまま街を目指すか それともここで野営するか 考えたマスターは…
よし、街を目指そう
そう決断したのだった
しかし…
【ロンギヌス】
私は反対です
彼女は強く言い放った
【ロンギヌス】
本人が大丈夫と言っても、
それは少し無理を
させ過ぎではないでしょうか？
【ロンギヌス】
昨日まで戦いの連続で、
みんなの体力も
今まで以上に落ちています
【ロンギヌス】
マスターは…
【ロンギヌス】
私たち、斬ル姫の体力を…
過信しています
彼女の言葉に、 隊の姫たちがざわつく
【ロンギヌス】
私たちは…
電源を入れたら作動する
機械じゃありません
【ロンギヌス】
電力さえあれば動き続けられる
マシンじゃないんです
【ロンギヌス】
“人間”ではないけれど…
ちゃんと…
痛さも苦しさも感じるんです
【ロンギヌス】
もう少し…
配慮の心を持ってください
そう冷たく言い放つ彼女
隊の雰囲気がピリつく
…わかった
マスターは驚きつつも、 ロンギヌスの意見を尊重
その日は 野営することに決めた
【ロンギヌス】
…………
ただ、意見を通した 当のロンギヌスは 妙に浮かない顔をしていた
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