330081211 グングニル・D. plug・アモン 失敗への恐れ
【グングニル】 全隊進軍せよ! 雑魚の魔獣とて油断するな 二対一で確実に仕留めるのだっ!
マスターの代わりに グングニルが隊の指揮をとっている
マスターは隊の混乱を避けるため、 彼女の言う通りよろしくね と隊のみんなに声をかけた
それを聞いた姫達は 「指揮はマスターに任せようよ」 とグングニルへ声をかけるが…
ダメだ、と グングニルはぴしゃりと言い切り、 マスターのほうを向いてこう言った
【グングニル】 いいか、マスター 王たるもの、時には非情な決断を 強いられることもある
【グングニル】 だが、そなたの優しさは いざという時の決断に 甘さを招くことになるだろう…
【グングニル】 それは隊の動きとして無駄がある ゆえに我が指揮をする方が より効率的だろう
そういう見方もあるのかも…と マスターは苦笑する
また、自分が信用されていない わけではないと 安堵するのだった
【グングニル】 それに、我ならば戦う姿を見せて 皆を導き、鼓舞することもできる それを今から証明しよう
そう宣言すると グングニルは指揮をとっていたにも かかわらず、前線へ向かっていった
目標の魔獣は残り一体だ グングニルは背筋を凛と伸ばして 堂々と歩を進めていく
【グングニル】 …いくぞっ!
グングニルがトドメの一撃を 振りかぶり、最後の一匹に突進した …しかし
【グングニル】 なっ!?
物陰に隠れていた魔獣が グングニルの不意をつく形で 飛び出してきた
【グングニル】 くっ、しくじったか だが…っ!
トドメの一撃こそ失敗したが さすがはグングニル
すぐに体勢を立て直して 奇襲してきた魔獣もろとも 薙ぎ倒してしまった
【グングニル】 威勢よく飛び出してみたが、 これでは反面教師というやつだな すまない
【グングニル】 さぁ、任務は終了だ 戻るぞ…
彼女は颯爽と身を翻して、 隊へと帰還を指示する
冷静なようにも見えたが マスターには、その表情が どこか強がっているように見えた…
任務後、羽根を休めておくと言って グングニルは早々にどこかに 行ってしまった
どうにも気になったマスターが 彼女の様子を見に向かうと…
【グングニル】 情けない… 生死の境に立つ実戦では 失敗など本当は許されないのに…っ
【グングニル】 どうして我は、 本番でこそ失敗してしまうのだ…
そこには、声をかけるのも ためらうほど、ひどく沈み込んでいる グングニルがいた
きっと今まで失敗するたびに ああやって一人で抱え込み 悩んできたに違いない
彼女の力になってあげよう とマスターは決意して、 彼女に声をかけた
【グングニル】 …誰だ? …ああ、マスターか 何の用だ
実は新しい指揮を試したくて… 一緒に特訓に付き合ってくれないかな とマスターが声をかけた
【グングニル】 特訓? ああ、構わないが…
戸惑うグングニルを説得して マスターは彼女とともに 特訓を始めるのだった…
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