330171214 ヴォータン・獣刻・スレイプニル 獣血『八脚の行軍』
今日も任務を終えて マスターの隊は 帰還していく
【ヴォータン】 ふっふっふ… 今日も完璧な仕上がりだったわ
【ヴォータン】 しかし、任務がこうも順調だと 逆に不完全燃焼ね…
【ヴォータン】 そうだわっ! お前がより完璧な主となるため 速さを鍛えるわよ!
【ヴォータン】 ついてきなさい!
平原へと駆け出してしまった ヴォータンを追って マスターも慌てて走り出すのだった…
風が強く吹き抜けて 青空と草原が視界の隅へと 過ぎ去っていく
一緒になって汗を流して走る内に たまにはこういう運動も悪くない と、マスターは思い始めた
【ヴォータン】 ほら、どうしたのマスター そんなんじゃ、隣の街に 辿り着く前に夜になるわよ!
一体どこまで走るつもりなのか マスターは額の汗を拭いながら ヴォータンにこう話しかけた…
選択肢:
- そんなに走れないよ → select_label_01へ
- どこまでも着いていくよ → select_label_02へ
- 後姿も素敵だよ → select_label_03へ
一体どこまで走るつもりなのか マスターは額の汗を拭いながら ヴォータンにこう話しかけた…
select_label_01:
【ヴォータン】 何を弱気なことを…っ! こ、こら、足を 止めるんじゃないの!
select_label_02:
【ヴォータン】 その意気よ、マスター! でも…その割にはスピードが 落ちてきていない?
select_label_03:
【ヴォータン】 は、走る私が綺麗って…!? ふふっ、いや、その… 蹴るわよっ、マスター!
select_label_end:
【ヴォータン】 もうっ! 足を動かしなさい、マスター!
言動こそキツいが 足の遅いマスターに しっかり歩を合わせているようだ
隊での戦闘においても 彼女は他人に合わせられるように なってきている
マスターはそんな彼女に言う ただ闇雲に走り回るだけでなく 仲間との連携が上手に取れている、と
【ヴォータン】 何を藪から棒に…でも、ふふっ 人馬一体の私にかかれば それくらい当たり前だわ
相変わらず褒められることには 慣れていないのか、 どこかくすぐったそうに彼女が笑う
【ヴォータン】 前回は助けられてしまったから、 次からは私が力になろうと 決めたわ
【ヴォータン】 そしたら、 みんなの力を合わせて完璧にする そういう連携に磨きがかかったの
【ヴォータン】 それもこれも、お前のおかげよ 礼を言っておくわ、マスター
隊の仲間のために自分の足を使う 獣血『八脚の行軍』が 彼女に宿っていた
【ヴォータン】 …………
ポニーテールを振り振り、 マスターの前を走るヴォータン
ついこの前までの荒々しい気配が 消え、今ではその背中が マスターにはより頼もしく見えていた
【ヴォータン】 …感謝するわ、マスター お前のおかげで、私は強くなれた
【ヴォータン】 お前は確かに私の主であり、 マスターよ
【ヴォータン】 …これからも主の向かう先には 険しい道のりや、悪路もあるわ
【ヴォータン】 でも、どんな場所でも私は走り続ける
【ヴォータン】 ヴォータン・獣刻・スレイプニルが お前の道を駆け抜ける足となるわ
彼女から素直な励ましを受け取って ありがとう、と マスターは微笑み返した
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