Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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330281202 ヘレナ・D. plug・ロキ 終末の聖釘

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3302811.png 【ヘレナ】 あれ、先輩だ?

たまたま街を歩いていたヘレナは 大きな荷物を持った マスターに遭遇する

3302811.png 【ヘレナ】 先輩、手伝おうか?

ヘレナに突然声を掛けられ、 マスターはビクンと体を震わせた

ヘ、ヘレナ…!? と驚くマスター

3302811.png 【ヘレナ】 これは… 会ったことを驚いたのではなく 会いたくない時の反応…

自分が気付いたことを隠し、 マスターへと近づくヘレナ

3302811.png 【ヘレナ】 先輩、重いなら手伝うよ

ヘレナの提案に喜びかけた マスターだったが、急に止まって 首を振った

3302811.png 【ヘレナ】 ヘレナが持ったら ダメな物なのか?

う、うん…これは僕が持ちたいんだ と、焦りつつ断るマスター

3302811.png 【ヘレナ】 はあ… やっぱりなにか隠しているな

3302811.png 【ヘレナ】 そう それなら、手伝いは止めておこう でも、一緒に歩くのはいいだろう?

その言葉に頷くマスター その横にヘレナも並ぶ

その表情には、 どこか陰りが見えた

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3302811.png 【ヘレナ】 …………

あれ以来、 ヘレナの気持ちは 沈んでいた

戦闘などには参加するが、 どこか上の空なことが 多い

【ニール】 ヘレナ 大丈夫?

3302811.png 【ヘレナ】 うん…平気 元々、こうだっただろう?

【ニール】 そうだったかな~? あははっ、 それより拠点に戻らなきゃ

3302811.png 【ヘレナ】 え? なにかあったか?

【ニール】 ふふふっ~ なにかあったかも~?

上機嫌なニールに促され、 移動するヘレナ

そうしてやって来たのは、 森の途中にある開けた広場 そこには―

3302811.png 【ヘレナ】 え…?

そこには、 小さなテーブルに料理が 広げられていた

3302811.png 【ヘレナ】 これは…

明らかにうろたえているヘレナに マスターは優しく声を掛けた

ヘレナ達が隊に来てくれた お祝いだよ

あまり派手なことは出来ないけど、 パーティーを企画したんだ

隊のみんなに 料理も作ってもらったよ

3302811.png 【ヘレナ】 そうか、それであんなに ヘレナに隠そうと…

すべてが繋がっていく

ずっと黙っていてごめんね

でも、やっぱり噓をつくって難しいね 今度、もっと上手な嘘のつき方を 教えてね

笑顔のマスターは 冗談交じりにそう言う

3302811.png 【ヘレナ】 そうか… 嘘つきなところも、 全部ひっくるめて…

3302811.png 【ヘレナ】 ヘレナは 受け入れられていたのか…

その気付きと そこから溢れる喜び―

それによって新たな力、

『終末の聖釘  -クリミナル・ブレイカー-』 に目覚める

今までに感じなかった感情が 瞳から溢れそうになって―

3302811.png 【ヘレナ】 っ…!

ヘレナは急いで その場を離れた

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3302811.png 【ヘレナ】 …っ はあ…はあ…

息を切らせ、 丘にやって来たヘレナ

3302811.png 【ヘレナ】 あんなの、 卑怯ではないか…っ…

3302811.png 【ヘレナ】 嬉しくて、 でも恥ずかしくて… 思わず逃げてしまった

3302811.png 【ヘレナ】 っ…もう… 絶対になにか仕返ししてやろう…

熱くなった頬を抑え、 その場にしゃがみこむヘレナ

【ニール】 ヘレナ!? 大丈夫…?

心配して追いかけてきたニールが、 ヘレナの様子に驚く

【ニール】 ごめんね 黙ってて

【ニール】 でも、ヘレナが受け入れられてること ちゃんと知って欲しくて

3302811.png 【ヘレナ】 う、ううん… 違うぞ、ニール

涙を浮かべつつそう呟く ヘレナの表情は どこか晴れ晴れとしていた

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