330282214 ヘレナ バレンタイン 理砕『甘美なる嘘』
バレンタインの数日後、 ヘレナとニールとマスターは 再び実験室にやってきた
オティヌスに手品で使う 花火を作って欲しいと頼まれたのだ
【ニール】 ヘレナは便利屋じゃないのよ? そんなことしなくてもいいのに
【ヘレナ】 オティヌスの幻術は、 役に立つし、面白いじゃないか… 恩を売っておくのもいいだろう?
先日の爆発のこともあり、 マスターはヘレナを心配して 一緒についてきたのだった
【ヘレナ】 少し時間がかかるから、 先輩はその辺で休んでてくれ
ヘレナが作業をしている間に 実験室をなにげなく見回すと、 おいしそうなチョコレートを発見する
マスターが、ヘレナにチョコを 食べてもいいかとたずねると…
【ヘレナ】 ああ、それか 別にかまわないが… そうだ、いいことを思いついたぞ
【ヘレナ】 そのチョコレートのなかに、 ひとつだけ激辛が入っているんだ 運試しにひとつ選んでみたらどうだ?
ちょっとこわいけど、やってみる と、マスターはチョコレートを じっと観察した
選択肢:
- 赤い包み紙がいいかな? → select_label_01へ
- いや、青い包み紙かも… → select_label_02へ
- やっぱり、緑の包み紙だ! → select_label_03へ
ちょっとこわいけど、やってみる と、マスターはチョコレートを じっと観察した
select_label_01:
【ヘレナ】 赤でいいのかい、 危険な色だと思うけど? …くふっ
select_label_02:
【ヘレナ】 ふぅん、青なら安全だと? 先輩は単純だね…くふっ
select_label_03:
【ヘレナ】 緑にしたのかい? 本当にそれでいいのかな? …くふっ
select_label_end:
【ヘレナ】 まったく、先輩はダメだな… そんなに悩むんだったら、 ヘレナが決めてやろう
【ヘレナ】 これにするといい、紫のやつさ ほら、先輩…あ~ん、だ
ヘレナはそういって、 選んだチョコレートを マスターの口に放り込んだ
【ヘレナ】 …どうだい?
マスターの口のなかに、 甘くてほろ苦い味が広がる どうやら、激辛は免れたらしい
さすがヘレナだ、 選んでもらってよかったよ と、マスターはヘレナに感謝する
【ヘレナ】 そうだよ、先輩はこれからも ヘレナの言うことを信じていれば きっといいことがあるよ…
【ヘレナ】 …くふっ
【ヘレナ】 甘いお菓子のあとは、 このお茶がおすすめだよ
ヘレナが手渡した飲み物を、 マスターは疑うことなく口に含むが、 直後にグェッと言って顔をしかめる
それは、これまでに感じたことのない 強烈な苦味のあるお茶だった
【ヘレナ】 ふふっ… それは、東洋の伝統的な健康茶だ 屋敷から持ってきた貴重なものだぞ?
マスターは、ヘレナがそう言うなら と、渋い顔でお茶を一気に飲み干した
【ヘレナ】 へぇ、 ヘレナの言うことを信じたのか?
【ヘレナ】 これなら、先輩に毒を盛るのは 簡単にできそうだな…くふっ
ヘレナがそういうと、マスターは ヘレナはそんなことしないさ と、笑う
【ニール】 それはどうかしら? もしヘレナが裏切ったらどうするの?
マスターは真剣な顔で、 ヘレナのことは信用しているよ、 一緒に戦う仲間だからね、と言う
【ヘレナ】 ふふっ… 一緒に戦う仲間か…
【ヘレナ】 そうだな… 仲間は信用しあって、 助け合わないといけないからな…
【ヘレナ】 だから、これからも ヘレナが先輩を助けてあげよう
【ヘレナ】 理砕『甘美なる嘘』 これが役に立つ日も遠くないだろうな
彼女はまた、新たなるスキルに 目覚めたのだった
【ヘレナ】 ヘレナはたくさん働くから、 先輩は安心していいよ…
【ヘレナ】 …くふっ
ヘレナがそういって笑うと、 無理はしなくていいよ と、マスターも笑う
そして、最近、ヘレナの冗談と本音が 少しだけわかるようになったんだ と、言い出す
【ニール】 そんなこと、できるわけないわ! どうやって見分けるっていうのよ?
マスターは、うまく言えないけど じっと見ているとわかる時があるんだ まだ練習中だけどね、と言う
【ヘレナ】 ふふっ… そんなに、じっと見られたら 照れてしまうだろう?
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