340012113 アルテミス・獣刻・マスターテリオン ハロウィンver. 満月に降るお菓子の贈り物
魔獣の群れがアルテミスに 向かって突進してきた
【アルテミス】 ―――穿てッ!
【アルテミス】 ふぅっ あらかた片付きましたね さぁ、拠点に戻りましょう
魔獣の群れを一掃し、 拠点に戻るアルテミスとマスター
その道中、 最後のあの技すごかったね! とマスターが声をかけた
【アルテミス】 …確かに、あの一矢には 今までにない力を感じました…
【アルテミス】 警備に出る前は 正直に言うと
【アルテミス】 私も、みんなと 楽しく準備できたら… と迷う気持ちがありました
【アルテミス】 でも、私達が警備にあたることで みんなの楽しみは守れると マスターはそう言ってくれた
【アルテミス】 みんなを守りたいと強く 意識したせいでしょうか
【アルテミス】 あの一矢には新たな力が 宿っていたように思えます
【アルテミス】 あえて名づけるならば 『満月に降るお菓子の贈り物』 といったところでしょうか…
自分の想像以上の手ごたえを 噛み締めるように、彼女は 満足そうな笑顔を浮かべた
それじゃあ、早く戻って みんなとハロウィンしなきゃね! とマスターが微笑む
【アルテミス】 ええ…それに、もし 私の不在で秩序が乱れていた場合 徹底的に正さないといけませんから
顔は微笑んでいたが その声には本気の気迫が こもっていたのだった…
「トリックオアトリート!」 戻るや否や、他の姫達が 二人を取り囲んだ
これは…? とマスターも戸惑う
【アルテミス】 なっ、どういうつもりですか!
状況を飲み込めていない アルテミスとマスターに 他の姫達がくすくすと笑う
「お菓子をくれなきゃ悪戯するよ」 と姫達が詰め寄る
【アルテミス】 い、今、警備から戻ったばかりです お菓子など持っているわけ…
「じゃあ、悪戯だね!」 と、他の姫達が アルテミスに飛び掛る!
【アルテミス】 えっ!? ちょっと、待ちなさい…っ!
「そういうルールでしょ!?」 と姫達がアルテミスを囲んでいく
【アルテミス】 うっ…
お菓子をあげなければ悪戯を受ける というルールである以上、 アルテミスは逃げられそうにない
どうやら、警備という大変な仕事を してくれた二人を労って 悪戯をたっぷり用意してきたようだ
きっと、アルテミスとも ハロウィンを楽しみたいという 想いからだろう
いつもは見られない、 アルテミスの楽しそうな姿を 眺めながらマスターは微笑む
【アルテミス】 ま、マスター! た、助けてくださいぃ…
くすぐりでも受けたのか、 ひいひいと息を切らしながら やってくるアルテミス
じゃあ、この辺でお菓子パーティに 切り替えて楽しもうか… とマスターが提案しても
他の姫達はおかまいなく 二人を囲んで悪戯してくる
【アルテミス】 まったくもう! いい加減にしなさい!… 今度は私の番ですよ!
今度はアルテミスが 姫達に悪戯を始める
きゃははは! とみんなの笑い声が、 響き渡った…
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