350021211 フライクーゲル・聖鎖・アズラエル 死を告げる者
【フライクーゲル】 大丈夫!わたしに任せて!
【フライクーゲル】 この魔弾の狙撃手、 フライクーゲル・ 聖鎖・アズラエルにさ!
彼女は隊の中でも突出した 優秀なスナイパー
【フライクーゲル】 いくよ!
【フライクーゲル】 シューティン!
今日もその腕前で、 仲間の姫たちを援護射撃
【フライクーゲル】 どう?百発百中のわたしの腕前は
【フライクーゲル】 敵がどこにいようと、 決して逃さないからね!
【フライクーゲル】 で?次のターゲットはどこ?
明るい口調とは裏腹に、 冷静に敵を撃ち抜く実力に マスターは頼もしさを感じており、
また…
【フライクーゲル】 あっちに敵がいる?
【フライクーゲル】 OK!カモン!
すっかり隊に馴染んだことに 喜びを感じている
【フライクーゲル】 …っ!
突如、彼女の纏う雰囲気が 明らかに変わる
!?
【フライクーゲル】 …………
単身、敵に突っ込んでいく彼女
待って!一人で先走らないで! 制止するマスターの声にも 耳を貸さず…
連射により、 敵を次々に狙撃してゆく
【フライクーゲル】 はぁ…はぁ…!
その弾丸は、 数多の敵を見事に撃ち抜いていた
【フライクーゲル】 ………
そして追いついて来た マスターへと銃口を向ける
マスターの後ろで敵が倒れた
ありがとう 相変わらず見事だね とマスターが微笑む
【フライクーゲル】 …え?え?
【フライクーゲル】 …あ、あぁ…マスター
敵の配置を鑑み、 自身の判断で引き金を引いてくれた フライクーゲル
時折、今のように制止も聞かず 一人で前進することが これまでにもあった
初めは危ないと思っていたが 判断は的確で犠牲者もなく 戦果が挙がるばかり
【フライクーゲル】 う…うん…
しかし、 その都度彼女の表情は優れず…
気になっていたマスターは 思い切って、その理由を尋ねてみた
【フライクーゲル】 …え!?
【フライクーゲル】 ノォー…なんでもないよ!
【フライクーゲル】 それより、 わたしのシューティング、 すごかった!?驚いたかな!?
沈んだ表情から一変する彼女に、 むしろ驚かされるマスター
【フライクーゲル】 あ、あのさ、ご褒美にさ、 なんか美味しいもの食べさせてよ! アーユーOK?
【フライクーゲル】 あ~、なにがいいかな~? ピザかな~? それともデザートかな~?
【フライクーゲル】 あははは!
マスターには、 彼女が無理やり明るく 振る舞っているように見えていた
数日後─
【フライクーゲル】 ………
一人で森に入っていく フライクーゲルを目撃する マスター
【フライクーゲル】 ………
なにか様子が変だと マスターは彼女の後をつけてみた
そして森の奥深く─
そこでマスターが見たのは…
【フライクーゲル】 ………
普段とは似ても似つかないほど 虚ろな顔を浮かべ、 一人佇む彼女の姿だった
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