350041214 ブラフマーストラ・聖鎖・アリエル 天戒『導きし獅子』
あれから数日後、 街を歩くマスター達に 少年が声をかけてきた
【ブラフマーストラ】 おや、こないだの少年じゃないか? 元気にしてたかい?
少年は元気よく、はい、と答え、 妹も少しずつ回復していると話す
【ブラフマーストラ】 それはよかったねぇ! アタシらも手助けした甲斐が あるってもんだ、ねぇマスター?
マスターが笑顔でうなずくと、 少年は新しい夢ができたので、 2人に聞いてほしい、と言い出した
【ブラフマーストラ】 おおぉ〜、いいじゃん! どんな夢なのかな?
少年はもじもじしながら、 自身の夢について話してくれた
【ブラフマーストラ】 …え? マスターみたいな人に なりたいって?
【ブラフマーストラ】 マスターみたいに、誰かの夢を 応援しながら、世界を救うために なにかしたいと思った、って…
マスターは恥ずかしさで 顔が熱くなり何も言えずにいたが、 ブラフマーストラは少年に問いかける
【ブラフマーストラ】 …アンタね、それは険しい道だよ 傷つくことも多いし命の危険もある その覚悟は、あるんだろうね?
少年は、もちろん、と答えた
【ブラフマーストラ】 …うん、いい目だね アンタ、その気持ちを 忘れんじゃないよっ!
【ブラフマーストラ】 ほら! マスターも、 なんか言ってあげなよ
少年はマスターの言葉を、 ワクワクした表情で待っている
でも、自分なんか、そんな… と、恐縮するマスターを ブラフマーストラが一喝する
【ブラフマーストラ】 じゃなくて! 人生の先輩としてビシッとさ、 日ごろの心がけとか、あるでしょ?
…あ、ええと、心がけてるのは とにかく仲間を信じて、 自分にできることを精一杯やる、かな
【ブラフマーストラ】 だってさ、少年 先輩の意見は、参考になったかな?
はい、ありがとうございました と、少年は頭を下げて 街中へとかけていった
少年が見えなくなると、 ブラフマーストラは不機嫌な顔で マスターに向き直る
【ブラフマーストラ】 あのさ、マスター…
【ブラフマーストラ】 夢見る少年の前で手本となる人物が 自分なんか…なんて、 ぬるいこと言ってんじゃないよっ!
【ブラフマーストラ】 それじゃ、あの少年の夢を 否定したのと同じだよね?
【ブラフマーストラ】 どんな夢も尊いっていったじゃん アンタが、彼の夢を応援しないで どうするんだよっ!?
ブラフマーストラに喝を入れられ、 マスターはハッとした 確かに彼女の言う通りだと謝る
【ブラフマーストラ】 よし、わかればいいんだ! あの子のためにも、 アンタはがんばらなくっちゃね
その励ましにこたえるように、 マスターはぐっと拳を握りながら ブラフマーストラにうなずいて見せる
【ブラフマーストラ】 …うん、いい顔だ! その意気だよ!
【ブラフマーストラ】 アタシも さらに気合い入れてくからねっ!
その想いが、 彼女に新たな力を授けた
【ブラフマーストラ】 天戒『導きし獅子』… アタシも、まだまだ上を目指すよっ!
マスターも、彼女に負けないよう 努力することを宣言するが、 また落ち込むこともあるかもしれない
もし自分が弱気になったら、 ブラフマーストラが叱ってほしい と、マスターが頼むと…
【ブラフマーストラ】 あはははっ! まっかせてよ! きっつい説教してあげるからね
ブラフマーストラは 大笑いしながら快諾する
【ブラフマーストラ】 ふふっ… アンタ、やっぱり面白いよ さすが、アタシのマスターだ!
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