Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

View on GitHub

350271213 神令フライシュッツ 消失へ誘う氷晶の魔弾

View script in lisp

plain.png

3502711.png 【フライシュッツ】 マスターくんは、変わってるね

体育座りで呟くフライシュッツ

3502711.png 【フライシュッツ】 別に、酔ってるわけじゃないのに

あれ以降も、マスターは 戦闘後のフライシュッツに 水を差し入れ、労をねぎらい続けた

3502711.png 【フライシュッツ】 お姉さん、知ってるんだからね

次第に 目を逸らしつつではあるが 水を口にするようになった彼女

3502711.png 【フライシュッツ】 他の皆にも 同じようにしてる

3502711.png 【フライシュッツ】 みんなの心を奪おうとしてる

3502711.png 【フライシュッツ】 節操ないよ

選択肢:

節操ないよ

select_label_01:

select_label_end

3502711.png 【フライシュッツ】 マメだよね

select_label_02:

select_label_end

3502711.png 【フライシュッツ】 従わせようとしてるんだ

select_label_03:

select_label_end

3502711.png 【フライシュッツ】 皆の気持ちを?

select_label_end:

3502711.png 【フライシュッツ】 ますます節操ないよ

心を奪おうとしているわけではない と反論するマスター

3502711.png 【フライシュッツ】 ふふ お姉さんの心も奪えてないしね

冗談めかして言うフライシュッツ 痛いところを突かれ 苦笑するマスター

3502711.png 【フライシュッツ】 …あのね

一口飲んだボトルをマスターに返し それを眺めながら 呟き始める彼女

3502711.png 【フライシュッツ】 …わたしに宿されたフリッグはね 愛と結婚と豊穣の女神らしいんだけど

3502711.png 【フライシュッツ】 最愛の息子を奪われたんだって それも心無い悪戯心によって

3502711.png 【フライシュッツ】 そして、ソレは 世界が終わる引き金になった

ゆっくりと、髪をかき上げながら 耳元の装具に触れるフライシュッツ

3502711.png 【フライシュッツ】 だめなんだあ、お姉さん

3502711.png 【フライシュッツ】 踏み込まれちゃうと、怖くって

3502711.png 【フライシュッツ】 何か、奪われるんじゃないかと 疑わなきゃ気が済まない

3502711.png 【フライシュッツ】 フリッグがそうさせるのか わたし自身がそうなのか…

3502711.png 【フライシュッツ】 貧しいメンタル…

自嘲するフライシュッツ

マスターは意を決して ボトルの水を自分で被る

3502711.png 【フライシュッツ】 !?!? ま、ますたーくん…!?

さすがに予期せぬ出来事に 驚くフライシュッツ

マスターは言う 自分も 自分に酔ってるだけかもしれないと

3502711.png 【フライシュッツ】 …酔い醒ましのつもり?

バイブスから姫たちを解放して 感情を与えて、彼女たちと共感して…

その心地良さが、この自分の居場所に 確かにあったのかもしれない そう、マスターは自省する

3502711.png 【フライシュッツ】 や、あの、あの時言った 『自分に酔ってる』っていうのは お姉さんのことだよ?

ガラにもなく あわあわと焦るフライシュッツ

3502711.png 【フライシュッツ】 ま、前の居場所を恋しがる自分に その居場所自体に陶酔している わたしに…酔ってるんじゃないかって

頭から水が滴り続けるマスターを前に 彼女はしどろもどろになる

それなら ふたりで酔い潰れてしまおう と、告げるマスター

3502711.png 【フライシュッツ】 …え

どうせ呪いのように 絡みつく繋がりばかりなら それに陶酔したっていい

マスターとフライシュッツ 各々が違う杯で呑む酒で 酔い潰れてしまったっていい、と

3502711.png 【フライシュッツ】 ふ、ふたりで 陶酔、しようっていうの…?

3502711.png 【フライシュッツ】 それで、いいの…?

3502711.png 【フライシュッツ】 だって、マスターには 他の姫たちもいて、彼女たちの面倒も 見なきゃいけなくて…

3502711.png 【フライシュッツ】 自分に酔い続けたって 空しいだけだよ…?

その空しさも ふたりでなら、少しは楽なはず

3502711.png 【フライシュッツ】 …!

マスターは空になったボトルを その場に転がし フライシュッツの隣に腰掛ける

『陶酔』の立場を同じくする マスターのバイブスが、少しずつ フライシュッツと共鳴する

3502711.png 【フライシュッツ】 …ふたりで潰れちゃったら 誰が面倒を見てくれるの?

フライシュッツは、困ったように しかし冗談めいて微笑む

マスター自身は、他の斬ル姫たちが

3502711.png 【フライシュッツ】 えぇ?

フライシュッツの面倒は コマンドキラーズの皆が

これからやってくるんでしょ? とマスターは返す

3502711.png 【フライシュッツ】 ………奪わないでいてくれるんだ

3502711.png 【フライシュッツ】 わたしの『陶酔』も わたしの帰る場所も

バイブスとキラーズの 感情が重なるのがわかる

それは彼女が新たなる力 『消失へ誘う氷晶の魔弾』に 目覚めた瞬間でもあった

3502711.png 【フライシュッツ】 …

3502711.png 【フライシュッツ】 …お姉さん、信じないんだから

酔いが回ったように フライシュッツの頬は紅く染まる

3502711.png 【フライシュッツ】 コマンドキラーズの皆が来るまで お姉さんの帰る場所は どこにあるの?

それは…と 言葉を濁してしまうマスター

3502711.png 【フライシュッツ】 ………ふふ

3502711.png 【フライシュッツ】 信じてあげないよ?

3502711.png 【フライシュッツ】 こうやって いつも隣にいてくれないと

Next: 350271214

Back to index