350361213 サンジョウノ・春姫 光炎の抱擁
戦闘はマスター達に 優位な状況で進んでいた
【春姫】 わたくしも皆様のお力に…っ!
その状況を作り出したのは 春姫の援護によるものが大きい
だが、そのことには 敵兵も気付いていた…
【トレイセーマ兵】 うおおおおおおおっ!
要となっていた春姫を 落とせば形勢は逆転すると 考えた兵士による突撃…
【春姫】 きゃあっ!
マスターは 回避が間に合わない春姫の前に 飛び出してしまう
【春姫】 マスター様!?
マスターは春姫を 攻撃しようとしていた 敵兵の腕を必死の覚悟で掴む
【トレイセーマ兵】 くそっ!
敵兵は予想外のことに態勢を崩す
【春姫】 マスター様… まるで英雄みたい…
敵兵の攻撃を 一度は防げたもののすぐに追撃が来る
相手に比べれば圧倒的に 非力なマスターはどうすればいいか 短い時間に考えを巡らす
【春姫】 こんな状況だというのに 春姫は悪い子です…
【春姫】 マスター様のお姿が まるで本物の英雄のように見えて…
【春姫】 胸が…胸が熱く!
態勢を立て直した敵兵は すぐさまに腕を振りかぶる 姫達の助けも間に合わない…
だがその時 春姫がマスターの前に出る
【春姫】 この胸の熱さが… わたくしの力となるのですね…
マスターへの想いが高まった春姫 その身に新たな力が宿る、その名も 『光炎の抱擁』
【春姫】 マスター様を 傷つけさせはしません…っ!
春姫が発現させた力によって マスター達の勝利で戦闘を 終えることができた
【春姫】 わ、わたくしがあのような…
春姫は自身の活躍が 信じられないというような様子
マスターは 春姫のおかげで助かったよ ありがとうと感謝を伝える
【春姫】 そんな、わたくしは ただ夢中で…
そんな雰囲気がまるで 英雄みたいでかっこよかった とマスターは話す
【春姫】 それはわたくしの言葉です マスター様
【春姫】 わたくしを助けてくださった あの時のマスター様はまさに英雄と 呼ぶにふさわしいお姿でした
みんなに助けてもらってばかりの 自分は英雄なんかじゃないよ とマスターは謙遜する
【春姫】 それでも、わたくし マスター様は 英雄だと思いました
【春姫】 わたくしにとっての英雄譚は わたくしだけのもの
【春姫】 たとえマスター様ご自身が 否定されたとしても わたくしにはそう見えたのです
【春姫】 勇気ある、 わたくしが憧れる 英雄に
そう言ってほほ笑む春姫 彼女の心に綴られる英雄譚に 新たな1ページが書き加えられた
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