360112211 ヴァナルガンド イースター 欲張りな気持ち
ある春の日、隊の姫たちは イースターのパーティーについて 話し合っていた
【ヴァナルガンド】
マスターさんは、
どんなパーティーだったら
喜んでくれるかしらね~?
穏やかな口調で話すヴァナルガンド 霊装支配から解放された彼女は 戦闘時とは違い、おっとりしている
姫たちは、華やかな会場に豪華な料理 優雅に着飾って、派手な パーティーにしようと話が盛り上がる
【ヴァナルガンド】
あの~…
ちょっといいですか~?
【ヴァナルガンド】
私たちのマスターさんは、
豪華で派手過ぎるパーティーを
喜ぶでしょうか?
【ヴァナルガンド】
私は、手作りの料理でもてなす、
温かみのあるパーティーのほうが、
マスターさんの好みかな~って…
姫たちは、たしかにあのマスターなら そうかも…と その意見に納得する
【ヴァナルガンド】
あ…でも、私たちが楽しむことも、
マスターさんを喜ばせるために
必要なことだと思うんです~
【ヴァナルガンド】
ですので、予算の範囲内であれば
さきほどの意見も取り入れたいと
思います、どうでしょうか~?
姫たちは、わあっと喜んで それぞれが同時に さまざまな意見を出していく
【ヴァナルガンド】
ちょ…ちょっと待ってください
発言はひとりずつお願いします
それじゃ、あなたからどうぞ~
【ヴァナルガンド】
…ふんふん、それはいいですね!
では、その担当をお任せします
人手はどれほど必要ですか~?
こうして、ヴァナルガンドの的確な 指示のもと、イースターパーティーの 準備は順調に進んでいった…
…はずだった
【ヴァナルガンド】
あなたは、自分が楽をするためだけに
身勝手な行動をしたのですね?
そんなことはいけませんよ
マスターが準備中の会場をのぞくと、 ヴァナルガンドがひとりの姫に なにやらお説教をしている
どうやら、面倒だからという理由で 自分の作業を別の姫に押し付けようと した姫がいたらしい
それを聞いたヴァナルガンドが 当事者の姫を注意しているようだ
注意を受けた姫は、ごめんなさい 今度からちゃんとやるから、と ヴァナルガンドに返事をする
【ヴァナルガンド】
そうですか!
わかってもらえてよかったです~
さあ、一緒にがんばりましょうね
話が終わったのを見て、 マスターはヴァナルガンドに 声をかける
【ヴァナルガンド】
あ、マスターさん!
まだ準備中ですから、
入っちゃダメですよ~
パーティーの準備はどう? なにか手伝えることはあるかな、 とマスターがいうと…
【ヴァナルガンド】
いいえ、私たちだけで大丈夫です
マスターさんは、
どうぞ休んでてください~
うん、ありがとう ヴァナルガンドは とっても頑張ってるね
そうマスターが言うと ヴァナルガンドは とても嬉しそうに笑う
【ヴァナルガンド】
おいしいご飯も
たくさん用意しますから、
期待していてくださいね~
そこに、別の隊の姫から ハルモニアの兵士がこの近くを 巡回している、との情報が入る
【ヴァナルガンド】
この会場が見つかる前に、
兵士たちを処理しなくては…
マスター、行きましょう!
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