40181201 ヨミ 光の中の闇
【ヨミ】 ヤダー! ボクもう日が出てるうちは 外に出ないーっ!
室内に、少女の声が木霊する
彼女の名前はヨミ マスターの隊に新しく入った姫 …なのだが
【ヨミ】 いくらマスターの頼みでも こればっかりはナシだよ! ボクはもう心に決めたんだ!
ヨミはそういって、 自室の布団にくるまったまま 顔も出そうとしない
最初はただの気まぐれかと 思っていた マスターだったが…
【ヨミ】 もう、ボクの不調で誰かが 傷つくところなんて見たくないんだ
【ヨミ】 この間の戦闘で、ボクのせいで 仲間が怪我をしたでしょ?
【ヨミ】 あの時はかすり傷だったけど 一歩間違えば、 大怪我だったかもしれない…
【ヨミ】 そう思うと、調子の出ない昼間に 戦うのが…その、怖くてさ
これは重傷だ そう思ったマスターは 彼女にひとつ提案した
【ヨミ】 気分転換に、街に? でもボクは…
【ヨミ】 えっ、とびっきりの甘味!? おごってくれるの? じゃあ、ちょっとだけなら…
【ヨミ】 …はぁ やっぱり調子が出ない
街のいくつかの施設をめぐり 公園にたどり着いたヨミが どこか暗いため息をついた
【ヨミ】 街を歩くだけでもこの調子なんだ 昼間に戦ったりなんかしたら きっとまた…
【ヨミ】 こんな事なら、 ボクはもう戦わないほうが 後方支援とか、それくらいで…
いつもの不敵さがなりを潜め しょんぼりと肩を落とすヨミの姿
そんな彼女をなんとか励まそうと マスターが声をかけようとした その時—
【市民】 た、大変だ! 異族が街に!
【ヨミ】 あ…
戦うことに対する恐怖ではない 守れないかも知れない その恐怖が、彼女の手足を縛っていた
選択肢:
- 大丈夫、やれるよ → select_label_01へ
- ヨミしかいないんだ → select_label_02へ
- 力を貸してほしい → select_label_03へ
戦うことに対する恐怖ではない 守れないかも知れない その恐怖が、彼女の手足を縛っていた
select_label_01:
【ヨミ】 あ、当たり前さ!
select_label_02:
【ヨミ】 …うん、行こう!
select_label_03:
【ヨミ】 大丈夫、行ける…行くさ!
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マスターの言葉に、ヨミが意を決した ように顔を上げる
その顔にはまだ、 自分を信じきれない弱さが浮かぶ だがそれでも—
【ヨミ】 ボクの力を— 見せてあげるよ!
ヨミは自身を奮い立たせるように そう言って、 異族を止めるために駆けだした
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